こんにちは!
公認会計士・クリエイター業専門税理士の三橋裕樹です!
本業以外で収入を増やそうとする人がどんどん増えており、
「新しい事業を始めようと思うんですが、かかった費用はどこまで経費にできますか?」
というご質問をクリエイターさんからいただくことがたまにあります。
どんなビジネスでも新しいことに挑戦するときにお金がかかるのは当然ですし、
「もし売上が出なくても経費にできれば最悪節税にもなる」と考える人も多いでしょう。
ただ、新規事業や副業の経費は、本業の経費とは少し扱いが変わることがあります。
経費の基本的な考え方
まず前提として、経費として処理するためには、
売上を得るための事業活動に必要な支出であることが必要です。
そのため、ぱっと見では仕事に必要そうな支出であっても、
それが仕事とまったく関係なければ経費にできません。
逆にいえば、ゲーム代など支出の内容がプライベートっぽく見えるものであっても、
それが自身のお仕事にとって必要な支出であることを説明できれば、税務調査でも経費として認められます。
なので、この「売上との対応関係」が、経費を考えるうえで一番大事なポイントです。
新しい事業の経費は、本業の経費とは別に考える
では、新しい事業を始めたときの費用はどうなるか考えてみましょう。
たとえば、イラストレーターさんが新たにイラストのオンライン講座事業を始めようとしたら、
既存のイラストレーター業とかなり密接に関係があると考えられるので、
撮影機材一式やマーケティング費用等は問題なく経費として計上してOK。
一方で、イラストレーターさんが飲食業をはじめようとする場合は、
既存事業との関連性がないので、その出費をイラストレーター業の売上と相殺することは難しいです。
つまり本業とはまったく別の事業をはじめようとする場合には、
もともと個人事業主として事業所得の申告をしてても、そのまま経費にできるわけではありません。
副業なら「雑所得」として扱われる可能性がある
さらに注意が必要なのが、
新規事業の売上が極端に少なかったり、利益が出てなければ雑所得として扱われる可能性があるという点。
雑所得と事業所得では、赤字が出たときの扱いが大きく変わります。
もし、新規事業も事業所得に集約することができれば、
赤字が出た場合に本業の利益と相殺できるので、結果的に税金を安くできます。
一方、雑所得に区分された場合は、赤字が出ても事業所得と相殺することができません。
会計システムで売上・経費の取引をきちんと帳簿付けをしていれば、
基本的には事業所得としてみなす扱いにはなっているものの、
それはあくまで「きちんと仕事としてやってるな」と判断される活動実態がある場合。
たとえば、配信活動に本気でチャレンジした結果、
収益化できなかったり、収益化しても利益が出なかった場合は仕方ありません。
活動の記録や動画のアーカイブが残っていれば、事業として認められる可能性が高いです。
でも、仕事としてやっていくつもりがまったくないのに、
プライベートの支出を「〇〇業だから」と事業所得の経費に入れて、意図的に本業の利益を圧縮するのはNG。
ゲーム実況チャンネルをつくれば、ゲーム代を全部経費にできるというわけではありません。
税務署としては事業所得に含めたほうが節税になるのは分かりきってますから、
税務調査のときに事業所得として認めてもらうための根拠は、納税者側の責任で用意しておく必要があります。
雑所得との区分をあまり深く考えずに処理してしまうと、
税務調査のときにかなり手痛い追徴が発生する可能性があるので注意しましょう。
まとめ:個人事業主ならすべて事業所得にできるわけではない
- 経費は「売上を得るための事業活動に必要な支出」が基本
- 新規事業の費用は、本業の経費とは別に考える必要がある
- 副業や新規事業が雑所得扱いになると、赤字が出ても本業の利益と相殺できない
- 新規事業を事業所得として認めてもらうには、事業としての活動実態と利益性が必要
- 個人事業主だからといって、何でも事業所得に入れていいわけではない
新しい事業を始めるときは、経費の扱いについて早めに税理士に相談しておくことをおすすめします。
あとから「そうだったのか」となるより、始める前に把握しておく方が対策を取りやすいです。
\ 新規事業の税務も、一緒に整理しましょう /
「新しいことを始めたいけど、税務上どう扱えばいいかわからない」
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