こんにちは!
公認会計士・クリエイター特化税理士の三橋裕樹です!
「表現の参考にしたくて、舞台を観に行った」
「構成や演出の勉強のために、ショーを見た」
「世界観の研究として、ミュージカルを鑑賞した」
こんな経験、ありませんか?
クリエイターとしての「感性を磨くため」、観劇される方も多いかと思います!
この記事では、演劇・ショー・舞台などの鑑賞費が経費になるかについて、
クリエイターさん向けにわかりやすく整理してみました!
基本の考え方は「仕事に必要だったか」
チケット代を経費にできるかどうかは、
「その舞台やショーが仕事とどんな関係があるか」がポイントになります。
判断の軸はシンプルに、次の2つ👇
・仕事に関連する目的で鑑賞したか
・その成果(売上につながるような作品等)があるか
つまり、売上につながるような出費であれば経費として認められるということ!
たとえば、こんな感覚で観ていた場合は、経費にできる可能性が出てきます👇
- 連載作品に反映するため、演出や構成を研究する目的で鑑賞した
- 衣装や美術の制作をするための参考にしたいと思って見た
- 舞台用の楽曲制作のための参考として見て
- 感想やレビューを投稿して、仕事とつなげた
このように「参考資料として見た」「作品づくりのために観た」といえるなら、
仕事とのつながりを説明しやすいですよね。
また、「行った」だけでは業務とのつながりが分からないですけど、
たとえばこんなふうに活かしていれば、説得力もバッチリ👇
- 脚本の構成を分析し、自作ストーリーに応用した
- 衣装・照明・舞台セットを参考に、配信の演出に取り入れた
- noteやブログで、考察・分析記事を投稿した(=発信ネタとして活用)
- 舞台のセリフや空気感をヒントに、自分の作品づくりに活かした
このように「インプット→自分なりにかみ砕く→アウトプットに活かす」流れがあると、
鑑賞が「単なる趣味」ではなく「仕事の一環」として扱える根拠になります!
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「ただ観ただけ」だと経費性は弱くなる
一方で、「なんとなく観た」「趣味として楽しんだ」だけの場合は、
仕事との関連性がなく、経費にはできないという判断になります…。
たとえば、こんなケースは注意が必要👇
- 鑑賞後に何も記録やメモを残していない
- 「なんか勉強になった気がする…」という感覚だけで終わっている
- 舞台を観たことが、自分の発信や作品にまったく登場していない
このような場合、「ただの娯楽」とみなされやすく、
もし経費にしていると税務調査で否認される可能性が高いです。
とはいえ、最初は純粋に楽しむつもりで観に行ったとしても、
観たあとにこんな行動ができれば、少しずつ経費性を高めていくことができますよ👇
- 印象に残った演出やセリフをメモしておく
- 作品の構成・表現の気づきを日記や制作ノートに書く
- 「こんなところが参考になった」とブログやnoteで発信する
つまり、「ただ観ただけ」で終わらずに、
売上に結びつくよう創作活動に活かしていけると、
「参考資料」として業務との関連性を説明できるようになるということ!
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「推しの舞台」も経費になる?
ところで、こんな疑問もありますよね。
「推しが出演する舞台を観に行ったけど、レビュー書いてたら経費にしていい?」
この場合、ポイントになるのは「推し活」と「仕事」との線引きです。
たしかに、「推しが好きで観に行った」となると、一見すると完全な趣味支出に見えがち。
でも、「推し活」が流行る以前から、
「●●先生の作品に強く影響を受けた」というクリエイターさんがいるように、
「好き」だからといって仕事と関係がないわけじゃありませんよね。
たとえば👇
- 鑑賞後のレビュー記事や動画を制作し、広告収益や案件につながっている
- 感想投稿がSNSのお仕事アカウントのフォロワー増加や集客の導線になっている
- 世界観や演出を、自分の作品づくりに具体的に取り入れている
こうしたケースでは、単なる「好きだから行った」ではなく、
仕事の一環としての要素がしっかり存在しています。
とはいえ、
- 毎月のように行っていて、そのうち仕事に使えているのは一部だけ
- 投稿しているけど、ほぼ私的な感想のみで収益導線はない
といったケースでは、「完全に経費」とは言いづらく、私費の要素も強めになります。
そのため、経費にする場合には、
これは明確に仕事と関係があると言えるような場合だけに留めておきましょう!
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Q&A:観劇に関するあるあるなお悩み
Q. 一人で行った舞台も経費にできますか?
A. 業務目的であれば可能です!
誰と行ったかではなく、「何のために」「どう活かしたか」が大切!
Q. チケット代が高額なときは注意点ありますか?
A. 高額でも「仕事上の必然性」があればOKです!
ただ、明らかに趣味寄りと見なされないよう、仕事に活かした記録をしっかり残しておきましょう!
まとめ │ 舞台・ショーの鑑賞も、仕事と関係があれば経費に
- 鑑賞が作品づくりや発信に活かされていれば、経費になる可能性あり
- 「ただ観ただけ」だと経費化は難しいので、記録や成果物をしっかり残す
- 推し活も、仕事に昇華できていれば経費にできることも
クリエイターさんにとって大事な「インプット」。
お仕事とのつながりをしっかり残して、経費にしましょう!