こんにちは!
公認会計士・クリエイター特化税理士の三橋裕樹です!
「新作のイヤホンが出るとついポチってしまう…
「音質の違いを試したくて、ヘッドホンがどんどん増えていく…」
音楽系・映像系のクリエイターさんから、よく聞くお悩みです。
仕事にもちゃんと使ってるけど、正直趣味で買ってる部分もある。
この場合、イヤホンやヘッドホンの費用ってどこまで経費にできるの?
この記事では、そんな「趣味と仕事が混ざるアイテム」の経費処理について、
クリエイターさん向けにやさしく解説します!
基本は「仕事で使うかどうか」が判断基準
経費にできるかどうかの原則は、シンプルにこれです👇
仕事のために使っているなら経費にできる
趣味・プライベート目的なら経費にできない
つまり、イヤホンやヘッドホンも次のような目的なら経費になります!
- 配信・録音・編集のチェック用途
- 動画編集や楽曲制作に必要なモニター機材
- 音質比較やレビュー動画の制作に必要な検証機材
- オンライン打ち合わせ時にイヤホン兼マイクとして使用
「音の聞き分けが仕事のクオリティに直結する」場合や、
「配信や、打ち合わせ時の音響機器」として使用しているなら、仕事道具として扱えることになります!
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ただし、「趣味」との境界線には注意!
ただイヤホンとかヘッドホンって、つい好きで集めたくなっちゃうんですよね。
わたしも学生時代にいろいろ手を出していたので、すごくよくわかります。
もちろん、趣味目的で買った場合に経費になりません。
以下のようなケースは要注意です👇
- 複数本を私用と混在して使っている
- 完全にコレクション目的で、業務に使った記録がない
- 家族と共用している(=事業との関連性が弱い)
- ファッションアイテムとして使用
仕事、プライベートの両方で使うような場合には、「家事按分」が必要です!
たとえば、日常の音楽鑑賞でも使うけど、編集作業や配信にも欠かせないイヤホンなら、
「全額経費」とはせずに、使用割合に応じて経費にするのが基本。
具体的には、作業時間や使用頻度をもとに、
「7割仕事、3割プライベート」など、一定の根拠をもって経費にする割合を決めることになります。
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イヤホン・ヘッドホンの勘定科目は?
イヤホン・ヘッドホンって値段がピンキリですよね!
数千円で買えるものもあれば、高級ヘッドホンだと数十万円するものもあったり。
(HIFIMAN社のだと百万円を超えるものも…)
多くのクリエイターさんが買うものは数万円のものが多いと思うので、
基本的には「消耗品費」で問題ないんですけど、価格帯によって、処理の仕方も少し変わってきます。
価格帯 | 処理方法 |
---|---|
10万円未満 | 基本は「消耗品費」として一括経費処理OK |
10万円以上 | 原則「工具器具備品」として、減価償却で数年に分けて経費計上(耐用年数:5年) |
たとえば、ShureやSonyのハイエンドモデルなど、
10万円を超えるものは買ったときに全額経費にせず、減価償却でコツコツ経費化していくことになります。
もちろん、青色申告をしている人であれば、
30万円未満の固定資産は、「少額減価償却資産の特例」で経費処理することも可能!
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好きで買ったけど、ちゃんと使ってる場合は?
明確に「これは仕事用」と分けられたらいいんですけど、
実際のところ、好きと仕事の間にある出費って、処理が悩ましいですよね。
迷ったときは、こんなふうに考えてみてください👇
- 「好き」が先にあっても、実際に業務で使っていればOK
- ただし、使用実態がまったく確認できないなら経費化は難しい
要するに、「実際にどんな用途で使っているか」という線引きが重要なんです!
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証拠として残しておくと安心なこと
イヤホンなど、私用との境界があいまいになりやすい出費は、
税務調査で突っ込まれても対応できるように、こんな記録を残しておくと安心です👇
- 仕事道具として使っている写真(編集時のデスクなど)
- レビュー動画やブログ記事のリンク
- 購入目的や業務での使用内容を、帳簿のメモ欄に記録
- 按分している場合は、割合の計算根拠
「ちゃんと仕事で使ってますよ!」という説明材料になるものを、
日頃から記録しておくと、いざというときに役立ちます!
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Q&A:イヤホン、ヘッドホンに関するあるあるなお悩み
Q. AirPods Proを複数台持ってるけど、全部経費になる?
A. 仕事用・私用で使い分けていればOKですが、全部を経費にするのはリスクが高いかも。
用途を明確に分けたり、按分をして経費に入れるようにしましょう!
Q. 中古で買ったイヤホンは?
A. 中古でも、事業用なら経費にできます!
ただし、領収証のほかに購入時の証拠(やりとりや支払履歴)は残しておきましょう。
Q. 音質チェック用に「比較」で複数買うのは?
A. 比較レビューや検証目的で、実際に業務に使うならOKです!
「その結果どう活用したか」まで記録があると、より安心です!
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まとめ │ オーディオ好きでも「ちゃんと仕事用」なら経費にできる
- 仕事のために使うイヤホンなら経費になる
- 趣味と仕事が混ざるときは「目的」と「証拠」が重要!
- 価格や使用状況に合わせて、処理や記録の仕方を工夫しよう
こだわりの機材こそ、しっかり記録を残して経費として活かしましょう!