こんにちは!
公認会計士・クリエイター特化税理士の三橋裕樹です!
セカンドハウスを検討するクリエイターさんから、経費になるかどうかの質問をよくいただきます。
「制作に集中できる場所が欲しい」
「都心と自然の往復でリズムを整えたい」
結論から言うと、仕事で実際に使っているなら経費にできますが、
賃貸か購入かで処理方法が変わるのと、按分の考え方が重要になります。
この記事では、セカンドハウスを持つ・借りるメリットと、税務上の扱い方・注意点を、
クリエイターさん向けにやさしく解説していきます!
セカンドハウスを持つメリット
税務の話に入る前に、クリエイターがセカンドハウスを持つことのメリットを整理しておきます。
制作に集中できる環境を作れる
「仕事をするための拠点」として、仕事の効率を上げるための機材を遠慮なく置くことができるので、
より仕事に集中しやすくなる環境を作ることができます。
場所を変えることでメリハリが生まれる
同じ場所にこもりきりの生活よりも、場所を変えることで気分的にもメリハリがつきやすいです。
重ための作業のときは、セカンドハウスでガッツリ仕事して、
軽めの作業のときは、自宅でのんびりしたペースで進める、なんて使い方も。
都会と郊外のいいとこ取りができる
たとえば、オフラインでの仕事、資料収集や機材選びをするときは都心の拠点で活動し、
都会の喧騒に疲れたら自宅でのんびりした時間を過ごす、といった「いいとこ取り」の生活ができます。
賃貸で借りる場合の税務処理
仕事用のセカンドハウスとして賃貸物件を借りる場合、家賃・水道光熱費・通信費などを経費にできます。
ただし「どれだけ仕事に使っているか」が按分のポイントです。
按分の考え方
仕事専用として使っていて、そこで寝泊まりすることがほぼない場合は、
基本的にはセカンドハウスで発生する費用の全額を経費にして問題ありません。
一方、仕事にも使うけれど生活の場としても使っている場合は、仕事での使用割合に応じた按分が必要です。
按分割合の目安はこんな感じ👇
週5~6日仕事のために使っているが、その期間は生活もしている → 70〜80%を経費に
週3〜4日仕事、それ以外は生活や趣味で使っている → 50〜60%を経費に
按分割合に厳密なルールはありませんが、「なぜこの割合にしたか」を説明できることが大事です。
実際の使用日数や目的をカレンダーや日報に記録しておくと、税務調査でも説明しやすくなります。
セカンドハウスを購入する場合の税務処理
もし仕事用の物件を購入して所有する場合は、
車や機材と同じように、減価償却という形で経費にしていくことになります。
水道光熱費や通信費の扱いについては、賃貸物件と同じです。
建物価格を取得価額として、
法定耐用年数に応じて少しずつ経費化していくのですが、ここで注意なのがこういう点👇
- 土地部分は減価償却できない(購入価額を土地・建物に分ける必要がある)
- 登記費用・リフォーム代も一部は資産計上になる
- 家事按分の割合があいまいだと税務否認のリスクがある
また、建物の法定耐用年数は、その構造によって異なります👇
| 構造 | 耐用年数 |
|---|---|
| 木造 | 22年 |
| 軽量鉄骨造(骨格材肉厚3mm以下) | 19年 |
| 重量鉄骨造 | 34年 |
| RC造(鉄筋コンクリート) | 47年 |
なお、ローンを組んでセカンドハウスを購入する場合、
事業用の拠点として使用すると金融機関の規約違反に該当し、一括返済を求められる可能性があるので、
もし検討している場合には事前に相談しておくことをおすすめします。
記録の残し方
セカンドハウスを経費にするためには、
仕事での使用実態がわかる記録を残しておくことが大事です👇
- 作業した日時と内容をカレンダーや日報にメモ
- 按分割合の根拠(使用日数・目的の記録)を残す
- 仕事用機材の設置状況がわかる写真を保存しておく
- クライアントへの請求書や連絡先として登録している場合はその記録
壮大な記録を残そうとする必要はありませんが、「自分の中でわかっている」だけでなく、
「第三者に説明できる形」で残しておくことがポイントです。
Q&A:セカンドハウスに関するあるあるなお悩み
Q. 節税のためにセカンドハウスを借りるのはアリですか?
A. 節税だけを目的に借りるのはおすすめしません。
家賃を経費にできても、実際に支出が増えるので手元のお金は減ります。
仕事の効率が上がる・制作環境が整うなど、実際のメリットがあったうえで結果的に節税につながる、
という考え方でお金を使っていきましょう。
Q. 家族や友人がセカンドハウスを使っても大丈夫ですか?
A. 使うこと自体は問題ありませんが、プライベートでの使用が増えると仕事専用とは言いにくくなります。
家族や友人が使った日数はプライベート利用として按分から除いて、経費に含めないようにしてください。
Q. 中古物件を購入した場合の耐用年数はどうなりますか?
A. 中古物件は新築より耐用年数が短くなります。
- 法定耐用年数をすでに経過している場合:「法定耐用年数 × 20%」
- まだ残っている場合は「(法定耐用年数 − 経過年数)+(経過年数 × 20%)
このいずれかで計算します。(端数切捨)
たとえば、25年を経過した木造の中古物件なら、22年 × 20% = 4年で償却できます。
まとめ:セカンドハウスを経費にするときのポイント
- 仕事で実際に使っているなら賃貸・購入どちらでも経費にできる
- 賃貸は家賃・光熱費・通信費を使用割合に応じて按分する
- 購入は建物部分を構造に応じた耐用年数で減価償却する(土地は対象外)
- 按分割合の根拠になる使用記録を残しておく
- 節税目的だけで持つのではなく、実際の仕事効率向上が前提
セカンドハウスは使い方と記録の残し方次第で、立派な経費になります。
用途や実際の使い方によって処理も変わるので、導入を検討する際は税理士に相談するのもおすすめです。

