こんにちは!
公認会計士・クリエイター特化税理士の三橋裕樹です!
「数年前よりはるかにクオリティを上げてるのに、単価が全然上がらない…」
「毎年スキルアップしてるのに、予算が削られて単価も減少傾向…」
そんなお悩み抱えているクリエイターさん、けっこう多いんじゃないでしょうか。
スキルを磨くこと自体は、どの業界でも間違いなく必要なことです。
でも、スキルアップがそのまま値上げにつながるかというと、実務上はそう単純じゃないことが多いですよね。
この記事では、スキルアップが単価上昇につながっていかない理由について、
クライアント側の目線で、クリエイターさん向けに分かりやすく整理してみました!
スキルアップにクライアントは気づいていないことがある
まず結論からお伝えすると、
自分のスキルが上がっていても、それをクライアントが正確に認知できてないことがとても多いです。
まず作り手の目線では、自分のスキルアップは明確にわかりますよね。
1年前と今では、線の繊細さが違う。色の扱いが違う。作業スピードが上がった。
表現の幅も増えて、完成度が明らかに上がっている。
でも、それをクライアント側から見るとどうでしょう。
「前も良かったし、今も良い」
「いつも丁寧に仕事をしてくれて助かってる」
言ってしまえば、それだけなんです。
スキルの差を細かく認識できるのは、同じ目線でずっと見てきた作り手だけ。
クライアントにとっては、「依頼したら良いものが上がってきた」という体験が続いているだけで、
クオリティがどれくらい向上したかという点まではなかなか伝わりません。
気づいていても、対価を払う意思があるかは別問題
さらにいえば、クライアントがスキルアップに気づいていたとしても、
「その分単価を上げてもらって構いません」と言ってくれるかというと、そう単純ではありません。
わかりやすい例として、500円のコーヒーと1500円のコーヒーがあるとしましょう。
同じ場にそれぞれのカップを用意してもらって、飲み比べれば「たしかに違う」と感じるかもしれません。
でも、毎日1500円を払うかどうかはまた別の話ですよね。
ほとんどの人にとっては、500円のコーヒーでも十分美味しく感じられると思うんです。
クリエイターさんのスキルアップも同じで、
「前よりクオリティやスキルが上がっているのはわかる。」
「でも、以前と同じくらいのクオリティでも正直全然問題なかった。」
そういうクライアント、じつは少なくありません…。
既存顧客への値上げが、特に難しい理由
また、長くお付き合いのあるクライアントほど、
この「スキルアップを単価アップにつなげられるか」という問題は特に難しいです。
というのも、過去から関係が続いているクライアントにとっては、
すでに「前の価格・前のクオリティ」が仕事を依頼するときの基準になっているはず。
そこからスキルが上がったとしても、クライアントが抱くあなたへのイメージは、
「だいたい〇〇〇円くらいの単価で成果物を納品してくれる人」のまま変わらないため、
値上げの正当性を感じてもらうためには、その基準をまず動かさないといけません。
そしてスキルアップの話をクライアントにしても、
「前と同じようにやってくれれば大丈夫!」と言われてしまえば、なかなか単価を動かせないですよね。
これが、既存クライアントへのスキルアップ理由での値上げが難しい本質です。
何度でも言いますが、スキルを上げていくこと自体は価値があります。
でも、スキルが上がったからといって、その分対価を多く払うかどうかはクライアントが決めることになります。
値上げをするための具体的な方法
とはいえ過去と比べて実際にスキルが上がっているなら、
値段を上げたいと考えるのは当たり前ですし、できる限りしていくべきだと思います。
そのため、現実的には以下3つの方向性で値上げを考えていきましょう👇
① 新規クライアントから適用する
一番実現しやすいのは新規のクライアントには新しい単価を提案すること。
既存クライアントとの関係を壊さずに、少しずつ価格帯をシフトできます。
② 既存クライアントには「コスト理由」の値上げを使う
物価上昇、最低賃金の引き上げ、制作ツールの費用増加など、
こういったコスト構造の変化は、クライアントにとっても「仕方ない」と納得しやすい理由になります。
スキルアップは自分の話ですが、コスト増加は社会全体の話なので、値上げの根拠として伝わりやすいです。
③ 上位プランとして選択肢を増やす
今の単価はそのままに、「より高いクオリティ・より短い納期・より細かい修正対応」など、
細かいオーダーや納期指定に対応できる上位プランを作る方法もあります。
既存クライアントに無理に値上げを迫るのではなく、選んでもらう形にすれば摩擦は生まれにくいです。
Q&A:スキルアップと報酬増加に関する疑問
Q. 何年も同じ単価で仕事をし続けるのは良くないことですか?
A. 「〇〇〇円くらいでしっかりやってくれる人」というポジションが固定されやすくなりますが、
毎年物価上昇の影響でライセンス料が変わったり、テクノロジーの進歩で価格破壊が起きたりするので、
今の基準で単価が安すぎたり、高過ぎたりしないかをチェックするのは大事です。
Q. フリーランスの場合、値上げの頻度はどのくらいが適切ですか?
A. 正解はないですが、年に1回、活動の振り返りタイミングで見直すくらいが現実的です。
物価動向、自分のスキル、市場相場、お客様の反応などを毎年チェックして、
必要なら少しずつ調整していくくらいの感覚で大丈夫です。
まとめ:スキルアップと報酬アップは必ずしも結びつかない
- どれくらいスキルアップしたかは、作り手ほどクライアントには伝わらない
- 気づいていても、対価を払う意思があるかは別の話
- 既存クライアントへの値上げは「コスト理由」の方が納得されやすい
- スキルアップを価格に反映したいなら、新規クライアントから始めるのが自然
- 上位プランとして選択肢を作る方法も有効
スキルを磨くことは間違いなく大事なことですが、
既存のお客様からすぐにその対価をもらえるかどうかは、切り離して考えた方がうまくいきます。
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