【個人事業主向け】会計freeeの使い方入門その②。日々の記帳(預金・カード)、口座間の資金移動について

freee関係

こんにちは!
クリエイター特化税理士の三橋裕樹です!

昨日に引き続き
会計freeeの使い方入門です。

ちなみにその①、その③はコチラ!

【個人事業主向け】会計freeeの使い方入門その①。口座登録、開始残高を設定、固定資産台帳について
こんにちは! クリエイター特化税理士の三橋裕樹です! 個人事業主として開業し 会計freeeの年間契約したは良いものの 「ぶっちゃけ全然使い方分からんわ...」 という方がかなり多く。 freeeがあの手この手で ...
【個人事業主向け】会計freeeの使い方入門その③。日々の記帳(現金取引)、記帳の自動化について
こんにちは! クリエイター特化税理士の三橋裕樹です! 個人事業主向けに 会計freeeの使い方入門の記事を 2つアップしました。 今回は3つめとして 現金取引と記帳の自動化について説明します! 現金とプ...

今回は日々の記帳(預金)や
口座間の資金移動についてです!

日々の記帳について

日々の取引は
大きく分けて2つあります。

  • freeeに登録した預金口座とカードの取引
  • 現金でおこなう入出金取引

会計freeeに登録した
預金口座とカードの取引は

会計freee上に明細が取り込まれるので
画面上で操作すれば記帳は完了します。

これに対して現金の取引だと
自分で取引情報を入力しなきゃいけません。

現金取引の登録方法はその③の記事で説明するので
まずはこの2パターンあることを認識しましょう!

預金の取引登録について

まずは預金の取引登録について!

その①で説明した手順で預金とカードを
うまく登録できていると

会計freeeのトップページ左側に
登録した預金とカードの情報が並びますが

赤マルの箇所にオレンジ色で
数字が表示されますよね。

この数字が
預金、カードの明細を取り込んだものの
いま未処理となっている取引の件数です。

 

 

預金口座の取引登録

まずは預金口座の右にある
オレンジ色の数字をクリックして記帳をしましょう。

すると、以下のような画面が表示されます。

(取引の背景色が青⇒入金、赤⇒出金)

 

ほとんどの預金口座は
その年の1月1日からの取引が同期されるので

開業日が年の途中の場合
その日付までの取引を全て「無視」しましょう。

①の箇所にあるチェックボックスを押せば
表示されている取引に一括チェックできるので

そのまま「一括操作」「無視する」(赤マル②)を押せば
一気に複数の取引を無視できます。

(開業日以降の取引を無視しないように注意!)

 

ちょっと難しい話ですけど
大事なことなのでここで「無視」について解説…!

freeeの操作にある「無視」
明細にある取引を無かったことにする操作です。

日々の取引でこの処理をすると
本来あるハズの取引が消えてしまうので

あるべき預金残高と会計freee上の残高に
ズレが生じる原因となります。

(残高がズレる要因の半分以上はコレのせい)

それでも今回「無視」を使ったのは

開業日の預金残高を
開始残高として設定しているので

開業日以前の預金取引を
無かったことにしないと預金残高がズレるためです。

例)開業日10月1日時点の預金残高 100万円
開始残高として100万円を設定。

1月1日~9月30日の取引で預金が+50万円。
⇒この期間の取引を「無視」しないと、預金残高が150万円になってしまう。

明細を1月1日から取り込んでも
1月1日~9月30日の取引を「無視」すれば
預金+50万円を無かったことにできるので、預金残高が100万円になる。

こういった初期設定以外では
「無視」を使わないようにしましょう!

 

開業日より前の取引を「無視」したら
ようやく記帳作業に入ります。

経費の登録

未登録となっている取引を登録していきます。

まずは経費なので背景色が赤の取引を
クリックしてみましょう。

すると以下のような画面が表示されます。

 

あとは取引の内容にあわせて
赤マルの箇所に勘定科目と備考を入力していきましょう!

勘定科目は以下を参考にすれば
だいたい入力できるハズ。

 

 

支出内容 勘定科目
業界仲間や仕事関係者に対する贈答品や飲食代 交際費
出版社や依頼主との会費でかかったお金 会議費
仕事、買い出しのときの交通費 旅費交通費
画材、機材などの消耗品代 消耗品費
画集、楽譜、音源などの購入費 新聞図書費
仕事関連のソフト利用料 通信費(or支払手数料)
アシスタントさんに払う報酬 外注費
自宅兼事務所の賃料 地代家賃
スマホ代 通信費
プライベートな出金 事業主貸
預金口座からお金を引き出し 事業主貸(現金勘定は使わない)

 

備考欄は明細だけ見ても
何のための出費か分からない時に入力しましょう。

例)ミツハシヒロキへの出金 10,000円
備考:税理士報酬

備考まで入力が終わったら
「Ctrl + Enter」を押して取引登録完了!
(右下の「登録」ボタンでもOK)

未登録の取引がなくなるまで
この作業を繰り返しましょう!

 

収入の登録

つぎは収入なので背景色が青の取引を
クリックしてみましょう!

今度は青色の画面が表示されますので

勘定科目に「売上高」として入力して
必要に応じて備考を入力すればOK。

ただ、売上の場合は
源泉所得税を天引きされてる場合もありますよね。

そんな時は
赤マルの箇所をクリックしましょう。

 

金額をマイナスする欄が追加されるので
売上高を源泉所得税が天引きされる前の金額で入力して

下の欄に以下情報を入力しましょう。

  • 勘定科目は「事業主貸」
  • 金額欄に源泉所得税の金額を入力
  • 品目欄に「源泉所得税」と入力

 

これで源泉所得税が天引きされていても
正しい売上高を記帳することができます!

 

口座間における資金移動の登録

今度は売上でも経費でもない
口座間における資金移動の登録について。

会計freeeにおける口座というのは
システム内に作った仕事用のお財布のようなものと
その①の記事で説明しましたよね!

ここでは、そのお財布の中で
資金移動やカード利用額の引き落としがあった時に

どのように処理すれば良いのかを
説明していきます。

ここをミスすると
預金残高がマイナスになったり
現金勘定が数百万円になったりします。

慣れるまでは
この記事を見て覚えましょう。

 

たとえば預金口座から
お金を引き出したとき。

もしくはfreeeに登録していない預金口座に
お金を移動したり

freeeに登録していないカードの利用額が
口座から引き落とされた場合。

freeeは自動的に
「預金口座⇒現金」の口座振替として
処理すること提案してきますが、これは使いません。

以下画像のように
取引登録でプライベートな出費があったものとして処理しましょう。

 

現金勘定を使わない理由はややこしいので
特に考えずに処理を覚えてもらえれば大丈夫。

それでも気になる方だけ
以下の記事を参照しましょう。

【お気軽税務】現金残高があまりに多額!?個人事業主あるある。
こんにちは、公認会計士・税理士の三橋裕樹です! 先日、個人事業主の確定申告に向けて以下の記事を書きました。 そして今回も確定申告に向けたネタなのですが、 皆さんの現金残高... 100万円以上あったりしません...

 

 

では、登録している預金口座どうしで
資金移動をした場合の処理をみていきましょう。

この場合はfreeeが提案してくれるとおりに処理することになります。

具体的には
以下のように処理します。

 

なお、freeeに登録している
預金口座間で資金移動を行うと

どちらの明細にも
資金移動の取引が表示されてしまい
そのまま登録すると二重登録になるので

一方の取引は「無視」するようにしましょう。

具体的には以下の記事参照。

預金口座、クレジットカードをfreeeに同期した時のポイント
こんにちは、三橋裕樹です! freeeをはじめとするクラウド会計を使うと、 日々の記帳がとても楽になりますよね。 その反面、実際に税理士が記帳内容を見てみると 二重登録が見つかることも珍しくありません...。 お客様に...

 

 

最期に預金口座から
freeeに登録しているカードの利用額が
引き落とされた場合。

この場合は
資金移動と同じように処理します。

ちなみにカードの明細には
預金口座からの資金移動が記録されないので

「無視」の処理は必要ありません。

 

カードの取引登録について

今度はカードの取引登録。

と言いたいところですけど
上で説明した預金と同じように処理すればOK!

ただ、どこまでの取引を「無視」するかについては気を付けましょう。

例)開業日が10月1日
カードが末日締め 翌月27日の場合

預金と同じように
カードも9月30日までの取引を「無視」すると...

9月1日~30日のカード取引が
無かったものとして扱われてるのに
10月27日に利用額が引き落とされるので
カード残高がおかしな金額になる。

 

そのため開業日後に
預金から引き落とされる金額に対応する

カード利用期間の取引は
「無視」せずに「事業主貸」として処理しましょう!

次回は現金取引、記帳の自動化について

ここまでの説明でも
かなりボリュームがありますけど

慣れてしまえば
サクサクっと処理できるようになります。

次回は現金取引と
記帳の自動化について説明するので

良ければ参考にしてください!

 

◆新しいこと

税理士保険の加入。