こんにちは!
公認会計士・クリエイター特化税理士の三橋裕樹です!
クリエイター業は収入の変動が激しい傾向が強いため、
ある年作品が大きくバズって多額の収入が入ってきてもまずは貯金しておく方が多いかと思います。
もちろん、預金はとっても大事な“守り”の手段。
お金が尽きたらお仕事を続けるどころか生活も厳しくなりますから、第一優先なのは間違いありません。
でも、“預金だけ”しておけば良いかというとそれもNG。
知らないうちにお金の価値が減ってしまっている可能性もあるんです。
この記事では、「預金と投資のちがい、目減りの仕組み」について、初心者向けにわかりやすくお話します!
もちろんある程度の預金残高は必要
個人事業主のクリエイターにとって、預金は命綱のような存在。
特に「今月なんとかなったけど、来月家賃払えるかな…」とギリギリの状態になったことがあると、なおさらお金の大事さを痛感しますよね。
(私も独立直後は毎月ヒヤヒヤしてました…)
売上が安定してきたと思っても…
- 案件が一時的に減ったとき
- 体調を崩して休むとき
- 急な機材トラブルや引っ越しが発生したとき
こういうときにはやっぱりお金が必要。
そんな「もしも」に備えるために、生活費の3〜6ヶ月分の貯金は生活防衛資金として持っておきたいところです。
詳細は以下の記事で書きましたのでぜひ読んでみてください!

でも…その預金、実は減っている!?
ここからが本題です。
預金=安全と思われがちですが、お金の価値そのものが下がってしまう「インフレ」の時代では、預金だけで安心とは言いきれません。
- 2025年のメガバンクの普通預金金利は、だいたい 年0.2%(ネットバンキングでも0.5%程度)
- 総務省統計局によれば、2024年平均の消費者物価指数は前年比で+2.7%(≒インフレ率2.7%)
この前提を置いて、預金残高を1,000万円(預金金利0.2%)とした場合における5年後の価値を見てみましょう。
- 5年後の預金残高は約1,008万円
- 5年後の1,000万円の実質的な価値は約875万円
つまり今1,000万円の預金残高があったとしても、
5年後には物価が上昇することで、今でいう875万円程度の価値しかなくなるということ。
お金を眠らせておくだけでは目減りする(インフレに対応できない)と言われるのはこれが理由です。
もし自分が数千万円の預金があったとしても、口座に眠らせたまま10年経過したとしたら…恐ろしいですよね…。
投資ってギャンブルじゃないの?
「インフレが怖いのはわかったけど、投資ってなんだか不安…」
その気持ち、すごくよくわかります。
でも、投資=ギャンブルではありません。(一攫千金を狙ったリスキーな投資は「投機」)
正しい方法を知っていれば、時間をかけてコツコツお金を育てる手段になります。
インフレの影響は株価に反映されるので余ったお金を預金に眠らせておくなら少額ずつでも投資がおすすめ!
✅ 初心者におすすめの投資スタイル
- 長期投資(10年〜)
- 少額の積立(毎月5,000円〜)
- インデックスファンド(広く分散された投資信託)
しかも今は「新NISA」という制度を使うことで、お金が増えても非課税です。
預金と投資、どう使い分ければいい?
ざっくりと分けると、こんなイメージです。
お金の種類 | おすすめの置き場所 | 使い道 |
---|---|---|
生活費1〜3ヶ月分 | 普通預金(プライベート) | いつでも使えるお金(安心) |
事業の経費1〜2ヶ月分 | 普通預金(事業用) | 経費の支払いに充てられるお金 |
それ以上の余剰資金 | NISAなどで投資 | 将来の自分を守るお金 |
生活費3ヶ月分といっても各世帯によって必要な額はバラバラ。
自分が「毎月いくらないとダメなのか?」を試算してみて、それに合わせて投資額を決めましょう!
(もちろんプライベートの充実のためにお金を使うのも一つの選択肢)
よくある質問Q&A
Q. まだ貯金が少ないけど投資すべき?
A. まずは生活防衛資金(最低3ヶ月分)を優先!
その後に、無理のない範囲で投資にまわすのがベスト。
Q. おすすめの証券口座は?
A. SBI証券・楽天証券が人気です。
どちらもスマホで申込OK・手数料も安く、初心者にやさしい。
Q. 投資をはじめたら預金は不要?
A. 両方大事です!
預金は「守る」、投資は「育てる」。このバランスが未来の安心をつくってくれる。
まとめ:守るだけじゃなく、未来に備えるという考え方を
- 銀行金利は0.2%程度、インフレ率は3%程度
- 預金は安心をくれるけど、インフレの影響で価値が減る
- 少額でも、コツコツ投資で「育てる力」をプラスしよう
投資の分からなさ以上に、預金の実質価値の目減りは怖くて将来の生活を脅かす存在。
今のうちから備えておきましょう!
「もし預金残高が十分に貯まってきたけど、いくらまで投資に充てるべき…?」といったお悩みや、税務相談、自分に合った将来の資産形成相談できる専門家がほしいという方は、
ぜひ顧問契約を検討してみてください!