マル経融資の概要と、申し込みから融資実行までの流れ

融資・経営支援

こんにちは、公認会計士・税理士の三橋裕樹です!

すこし前に、マル経融資について記事にしました。

事業用車両を購入するなら、マル経融資の利用を検討しましょう
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今日は、マル経融資を受けるまでの流れを簡単に説明します!

マル経融資とは

マル経融資は通称であり、正式名称は小規模事業者経営改善資金といいます。

マル経融資は日本政策金融公庫の提供する融資商品のひとつですが、申し込みには商工会議所会頭、商工会会長等の推薦が必要なため、商工会議所を通して手続を進めることになります。

ちなみに、以下の表が日本政策金融公庫のホームページから切り取ってきたマル経融資の概要です。

運転資金はその名のとおり、事業活動を行ううえで必要となる諸経費の支払いに充てるための融資。

設備資金は、事業用設備と紐づけて受けることができる融資です。

また、マル経融資を受けるための主な要件としては以下のとおり。

  • 従業員20人以下(商業、サービス表は5人以下)
  • 6ヶ月以上事業を継続している
  • 納期が到来している税金を完納している

日本政策金融公庫は国の政策に基づいて運営されており、他の金融機関と比較すると前向きに融資を検討してくれますので、はじめて融資を受けるときはまず日本政策金融公庫に相談してみることをオススメします。

まずは商工会議所へ!

マル経融資の手続きは、最寄の商工会議所を通しておこないます。

商工会議所は全国にありますので、「事務所や本社がある市区町村 商工会議所」で検索しましょう。

電話でアポ取り

最寄の商工会議所が見つかりましたら、

まずは商工会議所に電話をして、面談の日時についてアポ取りをしましょう!

直接来訪することも可能ではあるのですが、担当者の方が外出されていることが多いのと、事前に必要書類等を伝達されることが多いので、アポ取りをしておいた方が無難です。

商工会議所で面談

電話でアポ取りをした際に指定された必要書類を準備のうえ、面談にいきます。

必要書類はだいたい以下のものを指定されます。

  • 前期、前々期の決算書と申告書
  • 各種税金の領収証
  • 実印の印鑑証明書
  • (既存の借入がある場合)借入明細
  • (自社名義の不動産がある場合)不動産登記簿
  • (法人の場合)履歴事項全部証明書
  • (個人の場合)住民票
  • (設備資金融資の場合)購入予定設備の見積書

なお、設備資金の融資金額が200万円以上の場合には見積書の提示を求められますが、

200万円未満の場合にはカタログでも良いようです。

 

また、面談で話すことは主に以下のとおり。

  • 過去、直近の営業成績とその推移
  • 今期の着地見込み
  • 自社の主なターゲット
  • 競合他社との違い
  • 顧客獲得のためのマーケティング方法
  • 借入資金の使用用途
  • 返済期間、据置期間

いずれの金融機関でもそうですが、面談は今後借り手の業績が向上し、きちんと元利を返済してくれるかを判断するための貴重な場です。

なので、場当たり的な回答ではなく、普段意識している事業計画や経営方針を軸にして話すようにしましょう!

 

ちなみに、融資を受けるにあたっての最終関門となる審査会はあらかじめ日程が決まっており、融資の申し込みから口座への着金まで1ヶ月以上要することもあります。

そのため、融資を急いでいる場合にはスケジュールを必ず確認するようにしてください。

事務所、本社で面談

商工会議所での面談を終えると、一週間後くらいに借り手の事務所や本社で再度面談を受けることになります。

商工会議所の方にとっては、事業活動の実態があるかどうか、といったところを借り手の事務所や本社に直接行くことで確認しているようです。

(これはあくまで予想ですが、自分が貸し手だったら、事務所を見て困窮してそうな雰囲気を感じたらお金を貸したいと思わないので、そういった側面も見ているんだろうなぁとは思ってます。)

内容は商工会議所での面談とだいたい同じですが、今回は決算書や申告書にある程度目を通したうえでのお話になるので、多少突っ込んだ話になることもあります。

ここで前回の面談で話した内容と矛盾が生じると不信感を抱かれてしまいますので、嘘をつかずに誠実に答えるようにしましょうね!

審査会に通れば融資実行

審査会に通ればめでたく融資実行となります!

審査会の当日~翌営業日には商工会議所から電話が届き、そこから数日内のうちに日本政策金融公庫から封筒が届きますので、手元に届きしだい速やかに返送するようにしましょう。

いずれまた融資を受けることを考えている場合、メガバンクではなく地銀や信用金庫を着金先、返済口座にすることをオススメします。

(返済口座は楽天銀行などのネット銀行を選べないみたいですので、注意!)

融資の相談は予定をもって

この記事で書いたとおり、融資を申し込んでから実行に至るまで1ヶ月以上かかることもあります。

資金繰りがひっ迫している状況であればスムーズに融資を受けることができなくなりますし、そうでなくても自分が予定しているタイミングで着金されない場合には資金繰りに重要な影響を与えることも。

晴れている時にお金を借りるというのはビジネスにおいて鉄則ですから、融資の相談は予定をもって行うようにしましょう!

 

◆編集後記

今日は、早朝に愛犬が初めて嘔吐(しかも大量)してしまったため、家で安静にさせて一日様子を見てました。

数日前に与えたおやつを上手く消化できなかったようで、昨日から便の調子もかなり悪かったのですが、出し切ったのか今は元気にしており、夜の散歩にも行けました。

人間と違ってしゃべれないので、体調管理はしっかりしてあげないとですね。