【法人化はいつがベスト?】確定申告後に考えたいクリエイターの法人成りメリット・デメリット

クリエイターの税金
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こんにちは!

公認会計士・クリエイター特化税理士の三橋裕樹です!

 

「今年も無事に確定申告が終わった〜」

「確定申告が終わった今、来年もっと税金が増えると思うと不安…」

 

そんな方に向けて、法人化という選択肢をやさしく・リアルにお伝えします!

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法人成りってなに?

法人成りとは、今まで個人でやっていた仕事を

「自分の会社」をつくってやるようにすることです。

 

  • 個人事業をそのまま法人に引き継ぐ
  • まったく新しい法人を立てて別事業を始める

などなど、様々なケースがあります。

 

ポイントは、あなたと会社は別の存在ということ。

そのことで、節税や社会保険の仕組みが変わってくるんです。

会社設立の方法と費用

会社を作る方法は主に2つ:

  • ✅ 司法書士に依頼する(手続き代行・費用4〜5万円+法定費用)
  • ✅ 自分で手続きする(例:会社設立freeeなどを使う)

株式会社だと法定費用が約20万円、合同会社だと約6万円かかります。

 

会社設立の流れ(ざっくり5ステップ)

  1. 会社名・住所・事業内容を決める
  2. 定款を作成し、公証役場で認証
  3. 資本金を振込む
  4. 登記申請を行う(法務局)
  5. 税務署・年金事務所などに届け出

 

時間をかけずにスムーズに設立したいなら司法書士依頼、

費用を抑えたいなら自分で手続きするのがおすすめです!

設立前に決めておくこと

最低限これだけは決めましょう:

  • 会社名
  • 本社の住所
  • 設立日
  • 決算月
  • 資本金
  • 事業内容(事業目的)

「事業目的」は検索でテンプレを探せばOK。

あなたのクリエイティブなお仕事に合った内容を書きましょう!

 

【法人化のメリット】税金・保険・信用力アップで活動が広がる

① 節税効果が期待できる

個人事業主の所得税は、稼げば稼ぐほど税率が高くなる仕組み。

これに対し法人は、法人税率が一定(約15% or 約23%)なので、

売上や利益が増えるほど節税効果が出てきます。

 

厳密には個人・法人それぞれ地方税を加味することになりますが、

それでも、一定金額を超える儲けが安定的に出るようであれば、

法人成りをした方が税金を安くできる可能性が高いです。

 

一般的には、確定申告書の以下赤マル部分が

900万円を超えてくると法人成りのメリットを十分に受けられると言われてます。

年間売上が1,500万円以上になると、

法人成り目安の所得900万円も見えてくるかと思います。

② 社会保険に加入できる

法人から役員報酬を受け取ることで、健康保険・厚生年金に加入できます。

(国民健康保険・国民年金より保障が手厚い)

 

国民年金は一定額ですが、

国民健康保険は前年稼いだ利益をもとに算定されるので、

稼ぎすぎると1年分で100万円程度の支払いが発生する可能性があります。

 

これに対して健康保険・厚生年金の保険料は役員報酬に応じて支払金額が決まるので、

自分で社会保険料をコントロールしやすくなります。

 

③ 信用度アップ&補助金も活用しやすい

法人名義があると、企業・官公庁との取引がしやすく、

補助金・融資などが受けやすくなります。

「クリエイター業もビジネスとして大きくしたい」と思っている人におすすめ!

 

【法人化のデメリット】コスト・手続き・自由度の低下に注意

① 手続きが増える

税務署や年金事務所への手続き、法人の確定申告や社会保険の届出など…

会社を作る=管理業務も増える、ということは覚悟しておきましょう!

(特に法人の確定申告は個人事業主に比べて一気にハードルが上がります)

 

② 社会保険料の会社負担がある

法人は、会社が半分、あなたが半分の社会保険料を支払います。

収入が少ない時期は、この負担が重く感じられることも…。

 

③ お金の使い方に制限が出る

会社のお金=あなた個人のお金ではないので、

自由に引き出すと「役員貸付金」になり注意が必要です。

 

◆参考記事

【法人化しても記帳は自分でできる?】個人事業主から会社になったときの注意点
こんにちは!公認会計士・クリエイター特化税理士の三橋裕樹です!個人事業として活動していて、売上も安定。そうなると「そろそろ法人化しようかな」と考えますよね。でも、気になるのが法人になってからの記帳(経理処理)。◆参考記事「今まで自分で会計ソ...

 

今まで儲けが1,000万円くらいあった人が、

法人成りをしたら毎月30万円くらいしか使えないとなったら、

かなりストレスですし生活資金も不安ですよね…。

 

【税金比較】個人事業と法人、どっちが安くなる?

例えば所得1,000万円の人が

法人化した場合の節税額を見てみましょう!

 

個人事業主の税金

所得税:約180万円

住民税:約100万円

国民健康保険、国民年金:約110万円

合計 →  約390万円

法人成りした場合の節税イメージ

役員報酬を 月40万円(年間480万円) に設定した場合は

概ね以下節税となる見込です。
個人の税金(法人の社長としてもらう給料の税金)

 所得税・住民税:約35万円

 健康保険、厚生年金:約70万円

法人の税金(会社として払う税金)

 法人税・地方税:約120万円

 健康保険、厚生年金:約70万円

合計 →  約295万円

※正確には役員報酬の額・経費・保険料なども関係します。

 

【どっちが正解?】法人化が向いてる人・向いてない人

✅ 法人成りしたほうがいい人

  • ✔ 年間の所得が900万円を超えてきた
  • ✔ 節税や社会保険の仕組みを活かしたい
  • ✔ 取引先や法人案件が増えてきた

 

⛔ 個人事業主のままでOKな人

  • ✔ 利益がまだ安定していない
  • ✔ 税務や書類作業が大の苦手
  • ✔ 補助金・融資などを受ける予定がない

 

まとめ:法人成りは“次のステージ”を目指す人におすすめ

  • 法人成りには税金・保険・信用面でのメリットあり!
  • その分、手続きやお金の管理もレベルアップが必要
  • 自分に合ったタイミングで判断するのが大事

あなたの創作活動やビジネスを「法人化」という形でもっと大きく育てたいなら、

一度専門家に相談してみるのもおすすめですよ!

 

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