(フリーランス向け)ふるさと納税限度額の計算方法

税務関連

住民税(第1期)の納付期限が目前に迫ってきました。

会社員の時は給料から天引きされていたためあまり意識しないことが多いですが、フリーランスになるとその負担の重さに愕然としますよね…。

そんな住民税を少しでも割安にするための有効な方法が、皆さんご存知のふるさと納税です。

ふるさと納税自体はかなり認知されていますが、多くのサイトのふるさと納税限度額シミュレーターは給与所得を想定したものであり、フリーランスの場合には当てはまりません。

そこで、今回はフリーランスの場合のふるさと納税限度額の計算方法を簡単にまとめます。

限度額の計算式

ふるさと納税というと、翌年の住民税を安くするための寄付金というイメージが強いですが、所得税上においても寄付金控除として恩典があります。

そのため、所得税と住民税を加味して限度額を計算しなくてはならないのですが、ザックリとまとめると以下の計算式により算出された金額がふるさと納税の限度額となります。

(住民税の所得割額 × 20%) ÷ (90% ー 速算表上で該当する所得税率 × 1.021) + 2,000円

簡単そうに見えて少しつまずく箇所がありますので、説明しますね。

住民税の所得割額

住民税は、予め決まった税額(均等割)と、所得に応じて負担する税額(所得割)により構成されています。

ふるさと納税の限度額の計算で用いるのは、後者の所得割です。計算方法は以下のとおり。

(収入から経費を控除後の所得金額 各所得控除の合計額) × 住民税率(原則10%) ー 調整控除(※)

簡便的にその他の税額控除を度外視しています。ご容赦ください。

アンダーバーの箇所については、所得税の計算方法と同じです。イメージ的には申告書上の赤丸の箇所のことを指しています。

(なお、所得控除額は所得税と住民税で一部異なります。詳細はfreeeのページでご確認ください。)

一点注意が必要なことがありまして、ふるさと納税の限度額を知るためにはその年の所得金額・所得控除の金額を予測しなくてはなりません。

そのため、日々記帳を行っていないと限度額の計算はできないことになります。

また、記帳を適時に行っていても年末付近にならないと所得控除後の金額の着地見込が見えてこないかと思いますので、基本的には一年前の所得水準と見比べながらふるさと納税を行い、11月・12月に最後の調整をかけるというのが理想ですね。

調整控除

こちらはちょっと難しい話ですが、

前述のとおり、所得税に比べて住民税の所得控除額が少なくなっているので、その一部について住民税の税額控除を別途設けることにより調整をすることと捉えて頂ければ大丈夫です。

そして、その一部というのが人的控除額というもの。

聞き慣れない言葉ですが、配偶者控除・扶養控除・障害者控除といった人にまつわる所得控除のことを総称したものです。

その内容は、以下表の右端に記載されている差額分について、それぞれの所得控除の差額を合計して調整します。

平川市のサイトが分かりやすかったのでお借りしてます。)

ただ、満額調整できるわけではなく、以下の計算式による金額が税額控除されます。

住民税の合計課税所得金額が200万円以下の場合

次の1もしくは2の、いずれか少ない金額*5%を税額控除。

  1. 人的控除額の差の合計額(上記のような表を用いて計算)
  2. 合計課税所得金額

合計課税所得金額とは、この記事の上部で出てきた住民税均等割の計算式でアンダーバーが付された箇所の事だと思えば大丈夫です。

住民税の合計課税所得金額が200万円を超過する場合

人的控除額の差の合計額 -(合計課税所得金額-200万円)*5%

ただし、この金額が2,500円未満の場合は、2,500円が控除額となります。

所得税率は速算表より

所得税率は、国税庁により公表されている速算表を参考にして当てはまる税率を使用します。

なので、その年の収入から経費・(所得税法上の)所得控除見込額をマイナスした、概算の課税所得金額が3,000,000円であれば税率は「10%」を用いることになります。

所得税・住民税の両方を考慮するため大変

今まで見てきたとおり、ふるさと納税は所得税と住民税の両方を考慮しなければならないため大変です。

もし税理士先生と顧問契約されている場合には、ふるさと納税の限度額を概算で算出してもらうよう依頼してみても良いかも知れません。

(確定申告のみのプランですと、サービス対象外となることがほとんどかと思います。)

ふるさと納税はとてもお得な制度ではありますが、限度額を超過した場合にはその分の控除を取ることができません。

所詮概算ですので、限度額ギリギリを攻めるのではなく、安全なラインでやるようにしましょう。