こんにちは!
公認会計士・クリエイター特化税理士の三橋裕樹です!
「友達に急な出費が重なり、一時的にお金を貸してあげたい」
「活動を応援したい気持ちから、まとまったお金を貸してあげる」
お仕事をしていくなかで、そんなタイミングに出会うこともあるかもしれません。
そこでこの記事では、友達やお仕事仲間お金を貸すとき、どういう書類を残すべきかについて、
クリエイターさん向けにやさしく整理してみました!
なぜ「書類」という形式を残す必要があるのか?
親しい友達やお仕事仲間であっても、
お金を貸すときは「返してね」と口約束するだけじゃなく、書類を残すようにしましょう。
「友達だから大丈夫」「信用してるから口約束でOK」
その気持ちはよくわかります。
ですが、お金って怖いもので、
「手元にあるお金はぜんぶ使っちゃう」という人も世の中にはいます。
さらに、親しい仲であるほどお金のやりとりって曖昧になりやすく、
「3万円借りたはず」「いや5万円貸したんだけど」と金額の認識がズレたり、
「常識的に考えて来月には返してくれるでしょ」と思ってたら1年たっても音沙汰がなかったり、
それをきっかけに揉めたり縁が切れるケースも少なくありません。
だからこそ、何かあったときに意見の食い違いが起きないように、
「書類」という明確な証拠を残しておくことがとても大事なんです!
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用意したほうがいいもの3つ
とはいえ、めちゃめちゃ厳密な契約書をつくる必要があるわけではなく、
以下3つを用意するだけでもひとまず安心です👇
1. 借用書(借入証書)
個人間でまとまったお金を貸す場合は、必ず「借用書」を残しましょう。
最低限、以下の内容は明記するのがおすすめ。
- 貸した金額
- 貸した日付
- 返済期日
- 返済方法(振込・現金など)
- (ちょっとリスクがあるときは)担保として預かる資産
- 貸主・借主の氏名と住所
- 署名と印鑑
スマホのメモやLINEのやり取りだけだと、相手も重く受け止めない可能性があるので、
借用書をPDFデータにして、電子契約書を締結するのもおすすめです!
書き方がわからないときは、「借用書 テンプレ」で検索すると見つかると思います!
2. 送金記録(振込明細など)
「確かにお金を渡した」という証拠も重要です。
- 銀行振込 → 通帳やネットバンキングの履歴を保存
- PayPay・PayPalなど → 履歴画面をスクショして保存
- 現金で渡す → 領収書や受取書を書いてもらう
「貸した事実」と「返済された事実」が両方残るように意識しておきましょう!
3. 返済スケジュール表
金額が大きい場合や長期の貸付になる場合は、
利息・元本の支払スケジュールを事前に決めておくようにしましょう。
これを決めておくと、返済期日から一回返済が遅れただけで、
「この人、きちんとお金を管理できない人かも」とアンテナが張りやすくなり、
大事になる前に対処できる可能性が出てきます。
返済スケジュールに関しては、
生活や実務に役立つ計算サイトを使うと、月ごとの返済額を一気に計算してくれるためかなり便利ですよ!
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なぜ自分が貸す必要があるのかをきちんと考える
友達や仕事仲間に「お金を貸してほしい」と言われると、
なんだか断りにくいものですよね。
とくにクリエイターさん同士だと、
「自分もあの時困ってたし…」「この人絶対売れるし…」
という気持ちが強くなることもあると思うんです。
ただ、それはそれとして、
「なぜ自分が貸す必要があるのか?」を冷静に考えるようにしましょう。
- なんで親族に頼まないんだろう?
- ほかの人からも借りてて、借金まみれの可能性は?
- 新規事業のために必要なら、融資を考えるべきでは?
- 仮に貸したお金が戻ってこなくても、自分は納得できる?
お金の貸し借りは、友情や信頼関係を深めるどころか、
返ってこなかったときに壊れてしまうリスクもあります。
だからこそ、お互いのためにも
「いま自分がお金を貸すのが本当に最善なのか?」を一度立ち止まって考えることが大切。
もし「貸すことで自分が無理をしてしまう」なら、最初から断るのも誠実な選択肢のひとつ。
「助ける方法は必ずしもお金を貸すことだけではない」という視点を持っておくと、
冷静に判断しやすくなりますよ。
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Q&A:お金の貸付に関するあるあるなお悩み
Q. お金を貸した後で返ってこない場合、経費にできる?
A. 個人間の貸付は経費にはできません。
あくまで仕事ではなく「プライベートなお金のやりとり」なので、損金扱いにはできないのが原則です。
Q. 借用書をつくるのが気まずいです…
A. むしろ「きちんとした関係性を築きたいからこそ、ルールを残そう」と伝えるようにしましょう!
そこで相手から「信用してくれないの?」と言われたら、貸すべきではありません。
まとめ │ 友達・仲間にお金を貸すときも「形を残す」のが安心
- 借用書・送金記録・返済スケジュールの3点をそろえておくと安全
- なぜお金を貸す必要があるのか冷静に考える
- ルール化は「信用を守ること」にもつながる