こんにちは!
公認会計士・クリエイター特化税理士の三橋裕樹です!
「この出張費、間違いなく仕事で行ったけど金額高過ぎるかな…」
「数十万円の経費って、仕事に必要だったとしても認めてもらえるのかな…」
そんな不安を持っているクリエイターさん、少なくないと思います!
金額が小さい経費はサクッと処理できても、
金額が大きい出費って、税務調査のことを考えるとなかなかスパッと処理できないですよね。
そこでこの記事では、金額が大きい取引の経費判断について、
わかりやすく整理してみました!
判断に自信が持てないクリエイターさん、
ぜひ読んでみてくださいね!
金額が大きくても小さくても、仕事に必要かどうかが鍵
税務上、経費になるかどうかのポイントは、
その支出が、売上を得るための事業活動に必要あるかどうかです!
- 仕事のために使っているなら経費にできる
- 趣味・プライベート目的なら経費にできない
この基本的な考え方は、金額が大きくても小さくても変わりません。
また、「必要あるかどうか」という点についても、
絶対に欠かせないものだった場合しか経費にできないわけではありません。
たとえば、
- 作業時間を短縮したかった
- クオリティを安定させたかった
- 今後の仕事の幅を広げたかった
こうした合理的な理由があれば、仕事とのつながりが認められる可能性が高いです。
クリエイター業のお仕事をしていくうえで、
- 制作効率を上げるための高額なパソコン・タブレット
- 表現や仕上がりを良くするための機材・ソフト
- 仕事を回すための外注費・業務委託費
- 現地映像を撮影するための高額な出張費
こういったものはより大きな売上を得るために必要になっていくものなので、
高額な支出でも、お仕事に必要な場合は経費にしてOK!
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高額な経費ほど目的、使い道を言語化しよう
とはいうものの税務調査に当たったとしたら、
金額の大きい経費は突っ込まれる可能性がかなり高いです。
そうなることをあらかじめ想定して、
経費処理するときに意識したいのが次の3点です👇
- なぜ購入・依頼・支払をしたのか
- どんな仕事・制作・発信に使っているか
- それがないと、どんな点で困るのか
この3つを何かしらの証拠をもとに説明できる状態になっていれば、
疑われたとしても結果的に否認されずに済むことがほとんど。
証拠の残し方としては、
- 帳簿に「〇〇案件撮影用」など用途のメモ
- 経費と成果物のつながりがわかる記録やリンクを残しておく
こういったことを意識すると、経費性の説明もしやすくなりますよ!
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私用と混ざる場合は、一部を経費にする選択を取れる
じつはわたしのお客様でも高額な支出があったときに、
「これ、経費に入れたらリスク高くないですか…?」と相談していただくことがあります。
でも、そういうときって金額の大きさだけじゃなく、
「100%仕事のためだったと言い切れないかも」という意識がどこかにあるときだったりしますよね。
そこでうまく活用してほしいのが、家事按分(かじあんぶん)という考え方!
家事按分を使うことで、仕事に使った割合を算出し、その割合分だけを経費計上することができます。
たとえば、
- 7日間の出張のうち、丸1日は観光を楽しんだ → 85%を経費に
- 平日は仕事でしか使わず、休日はプライペートで使用 → 71%を経費に
- 10回使用したうち、7回は仕事目的 → 70%を経費に
こういった感じで経費処理するイメージ。
按分割合の決め方に厳密なルールはありませんが、
実際の利用頻度、時間などをもとに算定するのが基本です。
ちなみに、明らかにお仕事で行った現地調査で、ほんの少しだけプライペートな観光をしたとか、
数えきれないくらい業務で使ってる機材を、たまたま業務外で使ったとか、
そういう場合には按分する必要はありませんので100%経費計上して大丈夫!
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Q&A:経費に関するあるあるなお悩み
Q. 売上に対して経費が多過ぎると税務調査に当たりやすい?
A. 必ずしも税務調査に当たる可能性が高まるとは言えません!
ただ、同じようなお仕事をしている人に比べて、毎年経費が多過ぎる傾向にあるときは、
税務調査に当たりやすくなるといわれることがあります。
Q. 自信がないときは、経費にしない方がいい?
A. お仕事とのつながりを明確にできないときは経費にしないほうが無難です!
ただ、「仕事・プライペート、どっちとも取れる…」という場合には、
家事按分を使うことで一部を経費にする方法を取れば解決するかもしれません。
まとめ │ 高額な経費でも、基本は同じ考え方
- 金額が大きくても小さくても、経費になるのは仕事に必要な出費
- 税務調査で突っ込まれてもいいように、証拠を残しておこう
- プライペートの要素も含んでる場合は、家事按分を使って一部を経費に

