こんにちは！
公認会計士・クリエイター特化税理士の三橋裕樹です！
確定申告書を作成するためには、日々の取引を帳簿付けする必要がありますが、
支出の経費判断は自分で行うことになるため、人によってスタンスが明確に違ったりします。
ほかの人に比べて経費を多めにいれる傾向のある人もいれば、
明らかにもっと経費があるように思えるのに、かなり控えめに申告している人もいたり。
そこでこの記事では、自分で確定申告をするときに意識したい税務のスタンスについて、
やさしく整理してみました！
経費判断に迷いがあるクリエイターさんは、
ぜひ読んでみてくださいね！
事業活動に必要な出費が経費になる
まず前提として、経費として認められるものは、
売上を得るための事業活動に必要な出費です。
そのため、一般的に「〇〇は経費になる」といわれててもそれが答えではなくて、
あくまで自分が営む事業とどれだけ関係性があるかが判断の軸になります。
クリエイターさんにありがちなのは、同業の知人・先輩から聞いた
「〇〇は経費になるって税理士が言ってた」という話をそのまま自分に当てはめてしまうこと。
でも実際は、同じように見えるビジネスでもちょっとした違いがあって、
「それは趣味じゃない？」と思える出費が事業に欠かせない経費だったりします。
なので、自分が営む事業の内容を踏まえて、
「これはお仕事のために必要だった」と説明できる支出を経費に入れることが大事です！
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なんでもかんでも経費に入れるのはかなりリスキー
税金をもっとも簡単に減らす方法は経費を増やすこと。
そのため、わたしが今まで相談を受けてきたクリエイターさんの中には、
「あまり考えないでなんでも経費にしてるな…」という印象を持ってしまうような人も正直います。
具体的にはこんな感じ👇
- 用途があいまいな支出を、全額経費にしてしまう
- プライベートの買い物を「仕事に必要っぽい理由」で説明しようとする
- 証拠となる記録をまったく残さず、口頭説明だけで乗り切ろうとする
- 仕事とは無関係な家族旅行を経費に入れている
さらに、わたし自身は目にしたことがありませんが、
現金手渡しでもらっている売上を帳簿に入れてないというケースも意外と珍しくないようです。
でも、「プライペートの支出が混ざってる可能性がある」ことは税務調査員もわかってますし、
ビジネス内容に対して不自然な経費の出方や、経費性がなさそうな取引はほぼ間違いなく突っ込まれます。
さらに意図的に売上を除外すると、悪質な脱税として「重加算税」の対象になる可能性も高く、
税務調査に当たった時のリスクがとても大きいんです。
だからこそ、少額な取引であってもプライペートの支出は除外して、
税務調査で質問されても説明ができる支出を経費計上するようにしましょう！
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経費が明らかに少ない人も意外といる
クリエイターさんに意外と多いのが、
税務調査に対して強い不安を持っていて、明らかに経費が少なすぎるパターンです。
現地調査の旅費・宿泊費、同業者との懇親会、作業スペースで使うための小型家電など、
判断が分かれる可能性が少しでもある取引は、全額経費から除外している人って意外と少なくありません。
たしかに経費を極端に少なくすれば、税務調査に当たる可能性を下げることができますし、
もし税務調査に当たっても、いっさい指摘を受けることなく調査が終わることになると思います。
でも、経費が少ない分、払わなくてもいい税金を払って損をしてるともいえますよね。
さらに、経費にすべき出費を除外するのは、会計・税務ルール的には間違った処理です。
そのままでは、本来の事業所得がいくらなのか正確に分からないことになってしまうため、
きちんと経費計上するようにしましょう！
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税務のスタンスは「どっちにも偏りすぎない」のが大事
アグレッシブになんでも経費に入れるのはNGですし、
保守的に考えすぎてしまって、本来経費にいれるべき取引を除外するのも誤り。
つまり、どっちにも偏りすぎない税務スタンスを持つようにしましょう！
攻めすぎる → 税務調査のリスク・精神的な負担が大きくなる
守りすぎる → 経費を全然使えず、手元にお金が残らない
経費にいれるべきではないものはもちろん除外すべきですし、
事業を少しでも長く継続するためには、きちんとお金が残る節税をすることも大事。
自分ひとりでは「どういう状態があるべきなのか」が見えづらいからこそ、
判断に迷ったときには税理士と相談してみるのもおすすめですよ！
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Q&A：経費判断に関するあるあるなお悩み
Q. 仕事で使ったことにするのはバレる？
A. 説明が曖昧だったり、裏付けがなければ高確率で否認されます！
帳簿全体の信用性を損なわないためにも、プライペートの支出は除外するようにしましょう。
Q. 税務調査って突然家に来るの？
A. 基本的にいきなり来ることはなくて、電話で日程調整が行われます。
日程も都合がつかない場合は交渉可能なので、落ち着いて対応しましょう！
まとめ │攻めすぎず、守りすぎないスタンスが一番
- なんでもかんでも経費に入れると、税務調査でほぼ確実に指摘を受ける
- 本来経費にすべき取引を除外すると、お金も減るし、本来の稼ぎが分からない
- 攻めすぎず、守りすぎない税務スタンスが一番大事
