【源泉徴収された?されてない?】クリエイターが報酬を受け取ったときのチェックポイント

クリエイターの税金・申告関係
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こんにちは!

公認会計士・クリエイター特化税理士の三橋裕樹です!

 

「報酬の振込額が思ったより少なかった…」

「請求書どおりに入金されてない?」

そんな経験がある人は、源泉徴収が関係しているかもしれません。

 

この記事では、源泉徴収って何?されてるかどうかの見分け方は?など、

クリエイターさんが安心してお金を受け取れるようになるチェックポイントを紹介します!

 

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源泉徴収って、そもそも何?

源泉徴収とは、外注費やお給料を支払う人が、

所得税を先に天引きして国に前払いしてくれる仕組みのこと!

 

会社員の場合は、お給料の金額に応じて自動的に所得税が引かれますが、

フリーランスのクリエイターさんも、条件に合致すると報酬から10.21%を差し引かれることがあります。

 

たとえば、こんな感じ👇

  • 請求額:100,000円
  • 源泉所得税:10,210円
  • 振込額:89,790円

請求した金額から所得税が控除されるので、ちょっと少ない金額が入金されるんです。

 

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どんなときに源泉徴収されるの?

ただ、すべての報酬が対象になるわけではなく、

請求した報酬額から源泉徴収されるケースって決まってます!

 

たとえば、代表的なのはこんな報酬👇

  • デザイン、イラスト、動画、写真などに関する報酬
  • 歌唱、演奏、講師などに関する報酬
  • 印税

 

こういう報酬を受け取るとき、

支払う側が「会社」であったり、「お給料を払ってる個人事業主」の場合は、

原則として、報酬額から所得税が天引きされて口座に入金されます。

 

逆にいうと、こんなケースでは源泉徴収されないことになります👇

  • noteなどの有料記事の収入
  • YouTubeのアドセンス収入
  • グッズの売上
  • 事務作業の報酬

 

つまり、「源泉徴収されるかどうか」は、

相手の性質(法人 or 一部の個人事業主)と、報酬の性質(対象業務かどうか)で判断されるということ!

 

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源泉徴収されてるか、どうやって確認する?

「源泉徴収されてるかどうかってどうやったらわかるの?」

そんな疑問をお持ちの方もいますよね。

 

でも、見分け方は一度覚えてしまえばとっても簡単!

請求額と振込額を比べて、ピッタリ10.21%引かれてたら、源泉徴収されてる可能性が高いです!

 

たとえば、こんな感じ👇

【ケース1:税抜金額の記載がない請求書を発行している場合】
請求:55,000円 → 入金:49,385円
55,000円 × 10.21% = 5,615円
55,000円 - 5,615円 = 49,385円


【ケース2:税抜金額の記載がある請求書を発行している場合】
請求:88,000円 → 入金:79,832円
80,000円 × 10.21% = 8,168円
88,000円 - 8,168円 = 79,832円


※支払側の方針によりますが、基本的に「税抜金額」の記載がある請求書を送付している場合、
「税抜金額」× 10.21%で源泉所得税の計算がされることが多いです。

 

こういう差額がある場合、

「支払明細」をもらうか、年明けにもらえることがある「支払調書」を見て、

自分の集計額と源泉徴収額が一致しているかチェックしましょう!

 

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確定申告での扱いはどうなるの?

もし源泉徴収されていたら、

確定申告のときに「納めるべき税額」から前払いした税金」として控除することができます!

 

しかも、「納めるべき税額」よりも、「前払いした税金」が多ければ、

それは納めすぎの状態なので、確定申告することでお金が還付されることに!

 

そのため、赤字だからといって確定申告をしないでいると、

取りっぱぐれの源泉所得税があるかもしれません…。

 

そのくらい大事なことなので、日々こういうチェックをしておくとベター👇

  • 報酬ごとに、振込額と請求額の差をメモしておく
  • 取引先から「支払調書」が届いていないか確認する(1月〜2月ごろ)
  • 会計ソフトで「源泉税額」の入力を忘れない

 

「もらってないけど、たぶん引かれてた気がする…」というときは、

取引先に「支払明細か支払調書をいただけますか?」と聞くのもアリです!

 

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Q&A:源泉徴収に関するあるあるなお悩み

Q. 個人相手の案件でも源泉徴収されることある?

A. 基本的には「個人 → 個人」のやり取りで源泉徴収されることはありません!

ただし、親族に専従者給与を支払ったり、従業員がいる場合、

個人事業主であっても、報酬を支払う際に源泉徴収する義務が発生します。

 

Q. 源泉徴収されてない場合、何か問題ある?

A. 支払側が違反となりますが、受け取る側(=クリエイターさん)にとっては問題になりません!

ただし、確定申告では「源泉徴収されてない」報酬として、処理する必要があります!

 

まとめ │ 報酬の「差額」に気づくのが、第一歩!

  • 源泉徴収は「報酬から引かれる、税金の前払い」。対象業務と相手によって変わる
  • 請求額と振込額を比べれば、されてるかどうかがわかる
  • 申告時に忘れると損なので、しっかり集計して入力をしよう!

ちょっとした金額の差でも、税金の扱いは大切なポイント!

自分で判断できるようになれば、確定申告のミスや損もグッと減らせますよ!

 

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