新規開業時に創業融資を受けるべき3つの理由

融資・経営支援

こんにちは、公認会計士・税理士の三橋裕樹です!

個人事業主として独立開業、法人設立、いずれであっても開業当初は想像以上にお金がかかります。

潤沢な自己資金を貯めてから事業を始める人も少なくないですが、余程の事情が無い限りは創業融資を受けることを強くオススメします!

実績を見られない

創業融資の最大のメリットともいえるのが、創業間もない時点での融資となるため過去実績を見られないことです。

通常の融資であれば、過去三期分の確定申告書等を基礎情報として、今後事業がどのように成長していくのか判断されます。

ここで過去実績が芳しくない場合には「これからドンドン売上が拡大していきます!」と話したところで説得力がありませんよね…。当然融資を受けるにあたって不利な材料となります。

一方、創業融資であれば事業主の肩書や過去の経歴、今後の事業計画書、持ち出しの開業資金額等、「雨が降る」前の状況をもとにして融資判断が行われるので、融資の話を有利に進めやすいです。

創業時は想像ほど上手くいかない

よほど革新的なビジネスモデルじゃないかぎり、創業時は自分の想像ほど上手くいきません。

売上が伸びなかったり、当初想定していなかった出費が重なったり、あれよあれよ言う間に開業資金が減っていくなんて話は珍しくないでしょう。

赤字であってもお金があれば事業は継続できますが、黒字であってもお金がなければ事業を継続することはできません。

不調の波がきても耐えられるよう、手元資金を厚くすることはビジネスを行ううえで何よりも大事な事といえるでしょう。

資金が十分にあればまた借りれる

開業時に十分な手元資金を保有しておくことは当然の前提ですが、それに加えて創業融資を受けることができれば、それだけで保有資金が一気に厚くなります。

保有資金の金額が大きくなれば大きくなるほど、事業が頓挫するリスクが減ることになりますので、金融機関から「お金を貸しても、ちゃんと返してくれる」相手と見られるようになり、次の融資も前向きに検討してくれるようになります。

仮に自分が友達にお金を貸さなきゃならない場合、どうせ貸すならちゃんと返してくれる人に貸したいですよね?

それと同じ話です。

また、過去に受けた融資を期日通りに返済していれば、「ちゃんと返してくれる」という信用力が高まり、追加の融資判断において有利な材料となります。

事業を拡大するうえでいつかは大きな資金が必要になりますから、目先のことだけでなく長期的な視点における資金調達という観点でも、創業融資にはメリットが大きいことが分かるでしょう。

補足:精神的に追い込まれない

創業融資を受けるべき理由を書いてきましたが、もっとソフトな面の話として「精神的に追い込まれない」というメリットがあります。

預金口座にお金がたくさん入っているときは気持ちに余裕ができますが、残高が数千~数万円程度の時って尋常じゃないくらい追い込まれます。

何せお金がないと生活できませんから。

お金がないときは怪しいビジネスに手を出したり、長期的に見てデメリットが多い話に乗りやすくなります。

そうならないためにも、融資という方法でお金を多く保有し、余計な心配を抱えずに事業を継続していくことが大事ではないでしょうか。

 

ちなみに、創業融資のことは日本政策金融公庫のページが色々分かりやすくてオススメです。

日本政策公庫の創業融資ページ