クラウド会計による自動化は記帳を日々行うためのきっかけ作り。

税務関連

こんにちは、公認会計士・税理士の三橋裕樹です!

資金繰りを考えるうえでも、納税予測をするうえでも、記帳が適時に行われていることが前提となります。

記帳って面倒…

でも記帳ってほとんどの人にとっては面倒な作業ですよね。

簿記を学んだことがある人にとってはそこまで難しい作業ではないのですが、日々調べながら会計システムと格闘している場合には、一つの仕訳を作るまでに結構な時間がかかります。

一方、事業を営んでいると、

お客様を接待したり、電車に乗ったり、消耗品を買ったり、セミナー代を支払ったり、

一日の中で何回もお金の出入りが発生します。

そうなると、少し記帳をサボっただけで数十件の未登録取引が山積みとなり、そこでモチベーションが下がってしまい、また記帳を溜め込む…

事業主であれば一度はこんな沼にはまった経験があるのではないでしょうか。

会計システムに触れる機会を増やせば良い?

記帳を溜め込まないようにしたいのであれば、会計システムに触れる機会を増やすことが大事です。

凄い強引なやり方であれば、ブラウザのスタートページを会計システムのログイン画面にするなんてこともありますが、恐らくますます嫌気がさすでしょう…。

そもそも根本的に記帳を溜め込んでしまうのは

  • 本業が忙しい
  • 記帳の仕方がよく分からない
  • 面倒くさい

これが主な理由だと思います。

税理士や記帳代行サービスに外注するというのが手っ取り早い方法もありますが、なるべくお金を使いたくないのであれば自分でやるしかありません。

自動化してハードルを下げる

ではどうすれば良いかというと、そういう時こそクラウド会計による自動化が記帳に対する心理的なハードルを一気に下げてくれます。

クラウド会計は一度ルールを作ってしまえば、預金口座やクレジットカードの取引明細を会計システムに同期するだけで、「〇〇という文字が含まれる取引は消耗品勘定を使う」と勝手に処理してくれるので、場合によってはクリックするだけで数百件の記帳が終わります。

一回一回領収証の内容を見て勘定科目を検討のうえ記帳を行う、という従来のプロセスから考えれば圧倒的に楽なのが分かると思います。

「数分クリックすれば良いだけ」と思えるよう自動化ができれば、日々記帳を行うための大きなきっかけ作りになることは間違いないです。

最初のルール作りとメンテナンスは必須

ただ、この自動化はルール作りを誤ってしまうと、誤った処理を延々と繰り返してしまうため、最初の設定とメンテナンスには多くの時間をかけなくてはなりません…。

私のお客様にも関与前からfreeeを導入している方が多くいますが、ほとんどの方は自動化のルール作りを知らなかったり、あまり効率的でないルール作りをしています。

そのため、クラウド会計を導入する際には、freeeでいうところの認定アドバイザーに助言を貰いながら設定していくことがオススメです。

また、その際には今後使用するにあたってどのようにメンテナンスしていけば良いのかも教えてもらうようにしましょう。

ちなみに、私がfreeeでルール作りをする際には以下のようなことを考えてます。

  • 同内容の取引に共通する文言(部分一致でOK)
  • 今後発生しないような取引のルールは削除
  • 私費と混合しやすい取引は「登録」ではなく「推測」
  • (必要に応じて)取引実態に合う勘定科目の作成

結局のところ、これだけ会計システムが発達しても、自分一人で記帳するならある程度簿記の知識が必要です。

簿記を学ぶのが面倒ということであれば、せめて最初だけでも専門家の力を借りて、あとは同じ要領でアレンジしていけば良いだけ、という状態にすることが望ましいように思います。

 

◆編集後記

リングフィットは想像以上にキツイですが、巧妙にトレーニングに向かう気持ちを駆り立ててきます。何事もきっかけ作りが大事ですね!