こんにちは!
公認会計士・クリエイター特化税理士の三橋裕樹です!
作曲家さんの印税収入。
数ヶ月に一回とはいえ
口座にまとまった金額が入金されると嬉しいですよね!
契約書とかで売上金額が固定されてるわけでもなく
こっちから会社に請求書を出したりするわけでもなく
定期的に使用料計算書というものが封筒で届いて
その書類に記載された金額が口座に入金されます。
(書類の名前は著作権使用料計算書だったり、色々あります)
なので使用料計算書やそれを複数社分まとめた入金通知書が
いつもの売上でいうところの請求書になるんですけど
初めて関与する作曲家さんに話を聞いてみると
あんまり中身を見ずに封筒に入れたままというのが珍しくありません。
場合によってはもう廃棄済み、ということも…!
その問題点をザックリ書いていきます!
書類の保存期間
印税収入かどうか関係なしに
一定年数は帳簿・書類の保存が義務付けられてます!
5年のものと7年のものがありますが
帳簿と書類はセットで7年保管しておいた方が無難です。
なので、くれぐれも捨ててしまわないようにご注意を…!
入金通知書だけじゃダメな理由
入金の事実というだけであれば
通帳の預金口座を見れば分かりますし
所属作曲家の場合、源泉徴収された金額であれば
所属元発行の入金通知書を見れば記載されていることがほとんど。
なのに何で使用料計算書が必要なのか。
それは、使用料計算書を見ないと
使用料ごとの消費税区分が分からないからです!
令和4年となった今は
軽減税率を除けば消費税率は10%、ですよね?
でも不思議なことに印税の集計資料を見ると
消費税5%の印税があったり、消費税8%の印税があったりします。
それにくわえて
非課税分の印税もあるので
印税売上を正しく記帳、申告するためには
使用料計算書の存在がマスト!
なので廃棄・紛失してしまった場合には
盲目的に一律10%と置くしかないと思いますが
消費税申告の原則に沿った方法で
税金を無駄に払わないためにも使用料計算書はきちんと保管しましょう!
ちなみに印税の税区分内訳は
使用料計算書のフォーマットにもよりますけど
だいたい頭紙のページか
大量に繋がっている書類の最後のページに記載されてます。
税理士にもちゃんと送付してね!
他の税理士さんから私に契約変更して頂いたときに
使用料計算書の話をすると
「前の先生のときは入金通知書だけでOKでした」
なんて言われることもたまーにあるんですけど
消費税の申告義務があるなら、それはNG!
面倒でも税理士にまとめて送ってください!
税理士も正直面倒ですけど
全部のレコード会社の使用料計算書に目を通して
消費税区分に合わせて売上を記帳します!
本当に紙面資料の枚数が膨大になるんで
「データベースにアクセスするだけで
全社の印税内訳見れれば良いのに」
なんて毎月思ってますけど
それはまだまだ先の話でしょうね…。
なんにせよ、くれぐれも使用料計算書は廃棄しないようにしましょう!