こんにちは!
公認会計士・クリエイター特化税理士の三橋裕樹です!
「イベントで同人誌を100部刷ったけど、30部手元に残ってる…」
「グッズを作ったはいいけど、在庫の扱いがよくわからない」
こういう状況、決算・確定申告の時期になるとよく相談を受けます。
結論から言うと、売れ残った在庫はそのままを経費にしちゃうとNGなんです。
でも正しい処理方法さえ知っておけば、そんなに難しくありません。
そこで今回は、同人作家さん・イラストレーターさん、
グッズ販売をしているクリエイターさんに向けて、在庫の扱い方をわかりやすく解説します!
そもそも「売れ残り」ってなぜ経費にできないの?
「もう印刷代を払ったんだから、全部経費でしょ?」
気持ちはめちゃくちゃわかります。
でも、税務上の考え方はちょっと違っていて、
在庫のうちその年の経費として認められるのは、「売上に対応するコスト」だけなんです。
つまり、100部刷って70部売れた場合、経費にできるのは70部分のコストだけ。
残りの30部はまだ手元にあるので、「商品(資産)」として貸借対照表に残しておく必要があります。
売れていないのに全部経費にしてしまうと、利益が実態より少なく計算されてしまう。
それが税務上NGな理由です。
やってしまいがちなミス3つ
在庫の処理、馴染みがないと知らず知らずミスしてることが多いです。
そこで、よく見るパターンを3つ紹介しますね。
① 在庫を全部そのまま経費にしてしまう
クレジットカードや口座の明細をそのまま会計ソフトに入力すると、
仕入れた全額が「仕入高」として経費になりますよね。
一度「仕入高」で登録するのはOKなんですが、
そのあとに会計ソフトの「棚卸」機能で期末在庫を登録することが必要。
これをやることで、売れていない分が自動的に経費から除かれます。
② 在庫の金額を「売値」で管理してしまう
たとえば、1冊100円で印刷した同人誌を500円で販売しているとします。
このとき在庫単価の管理は、売値じゃなくて原価(100円)ベースで行います。
売値で管理してしまうと、
「仕入総額より、残った在庫金額のほうが大きい」という不思議な状態が生まれるので注意。
③ 原価の計算方法が間違っている
「最終仕入原価法」という言葉、聞いたことはありますか?
難しそうな名前ですが、要は「その商品を最後に仕入れた時の単価で在庫を評価する」方法のことです。
たとえば同じアクリルキーホルダーを、
5月に400円/個・10月に380円/個で仕入れていたとしたら、
期末在庫の評価に使う単価は最後に仕入れた10月の380円になります。
何度か仕入れていても、使う単価は「最後のもの」だけでOK、とシンプルに覚えておいてください。
最後に仕入れた時の単価 × 期末の残数 = 在庫金額
簡単な在庫管理表を作っておくと楽になる
「どのグッズが何個残ってるか?」をあとから一気に集計しようとすると
確定申告の時にバタつく原因になりかねません。
そのため、シンプルでいいので在庫管理表を用意しておくのがおすすめ。
たとえばこんな感じ👇
| 商品名 | 仕入単価 | 仕入数 | 期末残数 | 計上額 |
|---|---|---|---|---|
| アクリルキーホルダーA | 380円 | 100個 | 28個 | 10,640円 |
| 同人誌「〇〇」 | 120円 | 200部 | 45部 | 5,400円 |
Excelでも、スプレッドシートでも、手書きでも、自分が続けられる方法でOK。
大切なのは「記録を残す習慣」で、形式はそんなにこだわらなくて大丈夫です!
まとめ:売れてない在庫は資産として処理
- 売れ残り在庫は「経費」から除外して、「資産」として処理する
- 在庫の評価は「原価ベース」で、単価は「最終仕入原価法」が原則
- 簡単な在庫管理表を作っておくと申告も税務調査も安心
「今までやってなかった…」という方も、今年からはじめていきましょう!
\ グッズや在庫の処理で迷ったら、早めの相談がおすすめ! /
「このグッズはどうやって原価単価を計算すればいい?」
「記録つけてないけど大丈夫…?」
そんなお悩みも、クリエイター専門の税理士がやさしくサポートします!

