こんにちは!
公認会計士・クリエイター特化税理士の三橋裕樹です!
制作費や外注費を払ったあと、
「請求書さえあれば十分? 領収証ももらうべき?」
そんな疑問、ありませんか?
結論から言うと、基本的に請求書だけで経費にできるものの、
領収証もあったほうがいいケースもある、というのが実情です!
この記事では、押さえておきたい「請求書・領収証」の違いと書類の保存アイデアを、
クリエイターさん向けにやさしく解説します!
請求書と領収証は役割がちがう
請求書も領収証も、似たようなフォーマットの書類で受け取ることが多いとも思いますが、
それぞれ役割がこんな感じで分かれてます👇
- 請求書 …「これだけ払ってくださいね」
- 領収証 …「たしかに受け取りましたよ」
つまり、請求書はお金を払う前の書類で、領収証はお金を払った後の書類。
本来は、両方そろって「請求〜決済」が証明できるので、片方だけだと不完全ではあるんですよね。
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請求書・領収証がないと経費にできない?
「じゃあ領収証もないと経費にできないの?」
と思ってしまうかもしれませんが、基本的には請求書があれば経費にできるケースがほとんどです!
ただ、「領収証は全部捨てちゃっていいよね」ってわけでもないので、ちょっと解説しますね!
銀行振込やクレジットカードで支払った場合
銀行振込やクレジットカードの場合は、
請求書とは別に「支払ったことを証明できる客観的な証拠」が明細に残りますよね。
なので、領収証がなくても支払いの事実が認められるため、無くても問題ありません。
現金払いの場合
現金払いのときって、請求書が残っていても、
「本当にお金を払ったの?」を証明する手段がないですよね…。
具体的な話をすると、
撮影スタジオやモデルへの出演料を当日手渡しで払った場合、
請求書はもらっていても実際に渡した証拠が残らないことも。
そんなときは、相手に「領収証をもらえると助かります!」とひと言伝えておいて、
請求書と合わせて保管しておくのが安心です!
逆に、「領収証しかもらわない」という時には、領収証日付のほかに、
「〇月〇日 ××案件 出演料として」といった備考をきちんと書いてもらうようにしましょう!
取引金額が数万円〜数十万円を超えるような場合
また、取引金額が数万円〜数十万円を超えるような場合も、
銀行振込やクレジットカードで支払っていれば、明細にお金を払った証拠が残るので、
領収証がなくても、請求書があれば「経費にするための証拠」は揃っていることになります。
とはいえ、高額な取引の場合って、
「請求書・領収証の両方が発行される」ケースがほとんどですよね。
にもかかわらず領収証を廃棄してしまうと、
青色申告の書類保管要件(7年保管)を満たしていないことになるので、
青色申告を取り消される可能性があります。
もちろん、少額な取引でそのすべてをチェックすることは考えにくいですので、
結局のところ、大事なのは「取引額」「支払方法」「取引先の規模」のバランス!
とくに、以下のような組み合わせは要注意ポイントになりがちです👇
- 現金払い × 金額が大きい × 相手が個人事業主
- 繰り返し同じ相手に現金で支払っていて、証拠が残っていない
- 「交際費」や「外注費」など、私的流用を疑われやすい費目
取引時の記録(チャットやメール)や現場の写真などを残しておけば、ある程度の裏付けになりますが、
領収証1枚で一発クリアになるなら、もらって保管しておくに越したことはありませんよね!
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取引書類を管理する3つのアイデア
書類の管理って、実際にやってみると意外と大変ですよね…。
確定申告の時に慌てて整理して、
「あの支払、あったハズなのに書類が見当たらない…」ってこと、経験ある人も多いはず。
そこで、取引書類を整理するためのアイデア3つを紹介します👇
- 紙の書類 → ジャバラファイル or 月別に封筒にまとめる
- PDF・画像 → GoogleドライブやDropboxで整理(会計システムでもOK)
- 毎月1回「経費チェック日」をつくる
「この書類はこう分ける」という方針が最初から決まっていると、
どこに保存すべきか迷わずに済みますし、毎月整理してれば書類の紛失リスクも減りますよ!
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Q&A:領収証に関するあるあるなお悩み
Q. レシートも領収証の代わりになる?
A. 店名・日付・金額・内容が印字されていれば「簡易な領収証」として証拠書類になります!
取引金額が大きい案件の場合は、領収証をもらっておくと安心!
Q. 個人間送金(PayPay等)はどう証明?
A. 取引履歴のスクショ+請求書(またはチャットでの合意画面)を画像データで保存しましょう!
「取引内容が明確にわかるセット」を残せればそれでOK!
Q. もらい忘れた領収証、後日発行してもらえる?
A. 基本は発行日=支払日です!
ただし取引先が応じてくれるなら再発行でもOK!
まとめ │ 必要に応じて領収証も残しておくと証拠力UP!
- 振込決済なら請求書+明細で経費にできることが多い
- 現金取引や高額案件は領収証も保存しておこう
- 書類の保存方法を決めて、定期的に整理する習慣をつけよう
領収証は、「説明コスト」をなくすための先行投資と思って保管しましょう!
\ 領収書の整理や記帳、悩んでいませんか? /
「この保存方法で大丈夫かな?」「どこまで準備すればいいの?」
そんなお悩みも、クリエイター特化の税理士がやさしくサポートします!