【動画編集で使う音源・BGMは経費になる?】動画クリエイターが知っておきたい税務判断

クリエイターの税金・申告関係
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こんにちは!

公認会計士・クリエイター特化税理士の三橋裕樹です!

 

「効果音やBGMを有料で買ってるけど、経費になるの?」

「サブスク型の音源サービスって、経費で落とせる?」

動画制作をしているクリエイターさんから、こんな質問をいただきます。

 

たしかに音の素材って、1曲あたりは数百円でも、積み重なると結構な額になりますよね。

 

この記事では、そんな「BGMや効果音など、動画に使う音源」の経費判断について、

クリエイターさん向けにやさしくまとめてみました!

 

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原則として「仕事に使っていれば経費にできる」

税務上、経費になるかどうかのポイントは、

その支出が、売上を得るために必要あるかどうか。

なので、動画編集に使っている音源やBGMは、経費にできます!

 

音素材は、作品のクオリティを左右する大事な要素。

演出・雰囲気・テンポ…音があるだけで、動画全体の印象は大きく変わりますよね。

 

だからこそ、以下のような使い方をしていれば、

「仕事の一環として必要な支出だった」と、はっきり言えるようになります👇

  • YouTubeやTikTok、Vlog動画に挿入するBGMとして使用
  • 配信オープニングや場面転換で使うSE(効果音)として活用
  • クライアント案件の動画納品時に使用した素材として導入

これらはすべて、「売上を上げるための創作活動に必要な素材」ですよね。

 

ほかにも、「この音があったからこそ、場面の切り替えが自然になった」とか、

「静かな雰囲気に合うBGMで、世界観が伝わった」といった演出面も、

れっきとした業務の一部といえます。

 

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サブスク型音源サービスも経費にできる?

最近では、「Artlist」や「Epidemic Sound」など、

月額制・年額制のBGM・効果音サブスクサービスを利用している方も増えていますよね。

こちらも、仕事としての動画制作業のために使っていればOK!

 

たとえば👇

  • 商用利用の観点でトラブルにならないように著作権フリーの楽曲を選んでいる
  • 動画制作本数が多く、都度課金よりサブスクの方がコスパが良い

こうした背景があるなら、そのサービス・サブスクに課金する合理性がありますよね。

 

注意点としては、月額契約であっても私用と兼ねていないか?という点。

プライベートの動画制作や趣味用素材との混在があるなら、次の「家事按分」も検討しましょう!

 

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私用と混ざってるときは「家事按分」が使える

とはいえ、動画制作って完全に「仕事だけで使ってます!」と言い切れないことも多いですよね。

たとえば、こんな使い方👇

  • たまに家族用のホームビデオでも使っている
  • 趣味でMVやMADもつくってるけど、仕事の案件にも使ってる
  • 知人の結婚式ムービーや、趣味サークルの映像制作にも流用してる

 

こういった「私用と仕事が混ざってる支出」に対して使えるのが、

「家事按分(かじあんぶん)」という考え方です。

 

ざっくり言うと、「どのくらい仕事で使ってるか?」を割合で考えて、

その分だけ経費にするというシンプルな仕組み。

 

たとえば月1,500円のサブスクに入っていて、

「1週間のうち6日間は仕事利用、1日オフの時にプライベート利用」ということであれば、

按分割合は「約85%(=6/7)」として、1,500円×85%=1,275円を経費に計上という処理になります。

 

もし、「1年のほぼすべて仕事で使うけど、たまたま1回だけプライベートでも使った」くらいなら、

明らかに9割以上は仕事といえるので、全額経費にしてしまって問題ありません。

 

按分割合の算出方法については厳密な決まりがないので、

「自分の中で納得できる基準」と、「あとから説明できる記録」があること大切です!

 

完璧な割合じゃなくても大丈夫。

「毎月どんなふうに使ってるか?」をメモや帳簿に残しておくだけでも、

ちゃんと考えて経費にしてるという証拠になりますよ!

 

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購入時の記録はしっかり残しておこう

音源やBGMの購入元が、海外サイトだったり、個人クリエイターさんのショップだったりすると、

一般的な「領収証」というものが発行されない可能性もあります。

 

そういう場合、こんな証拠を残しておきましょう👇

  • ダウンロード時のメールや決済画面のスクショ
  • 購入履歴の画面キャプチャ
  • メモや帳簿に「〇〇の動画用に使用」などの用途記録
  • HPに記載されている、サブスクの料金プラン表のスクショ

 

基本的にはクレジットカードの明細にも記録が残ると思いますが、

取引の証拠となる書類は、多めに残しておくくらいのスタンスがちょうどいいです!

 

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Q&A:音源に関するあるあるなお悩み

Q. 無料のBGMばかり使ってます。ダウンロード時の記録も必要?

A. 経費ではないので税務上の対応は不要です!

ただ、実務上は著作権トラブル防止のために「どこからDLしたか」の記録を残しておくと安心かも!

 

Q. 年額契約のサブスクを一括で払ったけど、どう処理する?

A. 基本は「支払った年の経費」でOKです!

ただ、契約期間が1年以上にまたがると「前払費用」になることも。気になる場合は税理士に相談を!

 

まとめ │ 音源やBGMも、仕事に使っていれば経費にしてOK!

  • 動画制作や配信に使っていれば、音源やBGMも経費になる
  • 私用と混ざる場合は「家事按分」で対応しよう
  • クレカ明細だけじゃなく購入記録・用途メモを残しておくと安心

仕事に使った出費は、漏れがないように集計して経費処理しましょう!

 

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