こんにちは!
公認会計士・クリエイター特化税理士の三橋裕樹です!
自宅で音楽制作・練習をしている方や配信業をしているクリエイターさんから、
「アビテックスって経費にできますか?」という質問をよくいただきます。
結論から言うと、仕事で使っているなら経費にできます。
ただし高額なので固定資産として減価償却が必要で、耐用年数の判断が少し複雑です。
この記事では、アビテックスを経費にするための条件や減価償却方法について、
クリエイターさん向けにわかりやすく説明します!
アビテックスは経費にできる
税務上、経費になるかどうかのポイントは、
その支出が、売上を得るための事業活動に必要かどうか
これに尽きます。
そのため、ヤマハの防音室「アビテックス」についても、
音楽制作・練習・配信・ナレーション収録など、仕事で使っているなら経費として計上できます。
日常生活で必要になることはほぼないので、仕事との関連性は説明しやすいはず。
ただし価格が高額なため、購入した年に全額を経費にすることはできません。
固定資産として計上して、数年かけて減価償却していく形になります。
新品で購入したときの耐用年数
アビテックスは部屋の中にパネルを組み合わせて設置する可動式防音室で、
引っ越しの際に移設することもできる設備です。
この特性から、「建物附属設備」のうち「可動間仕切り」として扱うのが適切で、
国税庁の通達によると、可動間仕切りの耐用年数はこうなっています👇
- 材質や構造が簡易で容易に撤去できるもの → 耐用年数3年
- 上記以外のもの → 耐用年数15年
アビテックスは自分一人で簡単に設置・撤去できるものではないので、
新品で購入した場合は耐用年数15年で処理しましょう。
中古で購入した場合の耐用年数
中古のアビテックスを購入した場合は、
法定耐用年数(15年)をもとに使用年数に応じた耐用年数を計算します。
法定耐用年数をすでに経過している場合(16年以上使用済)
15年 × 20% = 3年(最低2年)
法定耐用年数がまだ残っている場合
(15年 − 経過年数)+(経過年数 × 20%)= 残りの耐用年数
具体的な計算例はこのとおり👇
使用歴5年の中古アビテックスを購入した場合 (15年 − 5年)+(5年 × 20%)= 10年 + 1年 = 11年で償却
使用歴10年の中古アビテックスを購入した場合 (15年 − 10年)+(10年 × 20%)= 5年 + 2年 = 7年で償却
中古品は新品より耐用年数が短くなるので、早めに経費にできるのがメリットです。
プライベートと兼用する場合は按分
仕事とは関係のない趣味でも使う、家族が防音室を使うことがあるという場合は、
購入金額のすべてを経費にすることはできません。
その場合は、家事按分(かじあんぶん)という方法を使って、
仕事で使ったと考えられる割合を経費にする処理が必要です。
按分割合の例👇
・仕事での使用が週5日・趣味が週2日 → 約70%を経費に ・自分だけが使っていて仕事専用 → 全額経費にできる
按分割合の計算方法に厳密なルールはありますが、
税務調査に当たったときに根拠を説明できるよう、使用状況のメモを残しておきましょう。
Q&A:アビテックスと経費のよくある疑問
Q. アビテックス以外の防音室も同じ処理になりますか?
A. 可動式の防音室であれば基本的に同じ考え方です。
ただし、リフォームしたり建物に組み込む形の防音室は「建物」として扱われるケースがあり、
耐用年数が変わる可能性があります。
設置方法によって判断が変わるので、高額な設備を購入する前に確認しておくことをおすすめします。
Q. アビテックスのレンタルを利用してたら経費の処理はどうなりますか?
A. レンタル料は「賃借料」または「リース料」として、支払った年の経費に計上できます。
購入と違って減価償却の処理は不要なので、処理がシンプルになります。
まとめ:アビテックスを経費にするときのポイント
- 仕事で使っているなら経費にできる
- 新品購入は「建物附属設備(可動間仕切り)」として耐用年数15年で減価償却
- 中古購入は使用年数に応じて耐用年数を再計算する
- プライベートと兼用の場合は按分で仕事分だけを経費にする
高額な設備の処理を間違えると税務上のリスクにつながります。
金額が大きい機材・設備を購入する際は、事前に税理士に確認しておくのが安心です。
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