【独立開業】日本政策金融公庫から200万円の創業融資(創業計画書の記載実例あり)

独立開業

こんにちは、公認会計士・税理士の三橋裕樹です!

以前書いた記事で公認会計士が税理士登録するために多額の費用がかかることを紹介しました。

【独立開業】公認会計士の税理士登録費用はいくら?
こんにちは、公認会計士・税理士の三橋裕樹です! Twitterで私が税理士登録した時の費用について呟いたら思いのほか反響がありましたので、今回はそのお話。 私自身、かなり手探り状態で税理士登録したのですが、その時の想定は登録費用...

続いて今回はなんと、日本政策金融公庫からの融資を受けた時の話です!

融資を受けるに至った背景と、融資を受けるためにやった事をありのまま書いていきます。

融資を検討されている方の参考になれば幸いです!!

無借金経営の終わり

諸先輩方から独立開業時の話はなんとなく聞いていたのでまとまったお金は準備していましたし、

私の場合は監査法人の業務に非常勤で携わらせて頂いてますので、

融資無しの無借金経営で行くぜw

なんて当初考えていたのですが…

独立開業してからというもの、お金がガンガン減っていく…。

生活できないことはないですし、趣味に回すお金もあることはあるのですが、

貯蓄スピードが一気に鈍化し、家庭を持っている身としては精神的にあまりよろしくない状況に陥りました。

先行投資と割り切っていてもお金に余裕がなくなれば広告宣伝費、交際費にもお金をかけるのが億劫になり、自分の活動がドンドン縮小していくのを実感します。

そこで考えたのが日本政策金融公庫からの融資です。

なぜ創業融資なのか

結論からお話しますと、以下が主な理由です。

  • 創業時の運転資金融資であれば実績を求められない
  • そのため経営が悪化してから融資を検討するよりもハードルがかなり低い
  • 元本返済期間について据え置きあり

なので創業融資はかなりメリットが大きく、今後レバレッジをかけて拡大を目指す際の起爆剤になってくれます。

また、私がメガバンクではなく日本政策金融公庫を選んだ理由は、

基本的に貸してくれる姿勢があること

これに尽きます。

別に他の方法を知らなかった訳ではありません。

国の政策で運営されている機関であり、営利を主目的としている訳ではないので当然といえば当然ですが。

実際に融資を受ける際の面談でも親身に話を聞いてくれましたし、とても丁寧に対応して頂けました。

事前に用意するもの

では融資の相談に行くまでに、事前に用意する必要があるものを記載していきます!

当日までに用意する必要のあるもの

  • 借入申込書
  • 創業計画書
  • 自己名義の口座全ての預金通帳
  • 確定申告書直近2年分のコピー(なければ源泉徴収票)
  • 事務所の賃貸契約書のコピー(自宅事務所でもOK)
  • 確定申告納付時の領収証(還付なら該当箇所の通帳コピー)
  • 公認会計士の登録が証明できる証憑
  • (税理士なら)税理士証票
  • (配偶者が事業主の場合)配偶者の申告書直近1年分

色々ありますが、借入申込書と創業計画書を除けば既に持っている物を提出するだけなので、見た目ほど大変ではありません。

なお、借入金を返済する口座はネットバンキングじゃダメみたいです。

公庫のシステムの問題らしく振替ができないそうで。

なので、私も最初は楽天銀行で申請したのですが、その場で三菱UFJに変更しました。

メガバンクって本当偉大…。

ちなみに、借入申込書と創業計画書は日本政策金融公庫のホームページからダウンロードすることができます。

こんな感じで記入例もpdfファイルでダウンロードできますので、これを参考に必要事項を記入しましょう!

ちなみにですが、私の創業計画書はこんな感じでした。

※この通り書けば融資を受けられるということではないので、あくまで参考程度にご覧ください。

留意すべきなのは、

  • 返済に懸念がないこと
  • 融資金を事業に使うと信用できること
  • 計画が夢物語になっていないこと

です。

融資の際の面談でもあらためて口頭で話すよう求められますので、

常に自分が描いている拡大ビジョンをプレゼンできるようにしておきましょう!

実際に融資を受けるまで

実は私、日本政策金融公庫に行く前に最寄の商工会議所に行ってます。

というのも、融資を受けるのが初めてだったので凄い不安だったんです…。

商工会議所に行くことによるメリットは

  • どういう点を公庫の面談で聞かれるか教えてくれる
  • 創業計画書を見て何がネックが教えてくれる
  • 公庫の担当者に「〇〇日に行くそうです」と電話しておいてくれる
  • 他の融資制度を教えてくれる

といったところ。

なので正直にお話すると公庫に直接行って問題ありません。

皆さんご多忙かと思いますし、融資の面談・審査は公庫じゃないと受けてくれませんので。

ただ、あらかじめ訪問する予定の公庫に電話し日時を予約しておくと担当者不在等で出直すこともなくスムーズかも知れません。

最寄の日本政策金融公庫窓口はこちらから検索できます。

公庫で面談

予定の日時に必要書類(上述したもの)を持って公庫へ。

私が行った時はかなり空いていたので、ご挨拶もほどほどにそのまま面談に入りました。

面談というと厳かですが、パーテーションのある銀行窓口みたいなところでお話するだけなので、大きな個室でプレゼンしたりとかはないですw

なのでとてもリラックスしてお話することができました!

主に聞かれた内容としては、

  • 十分お金あるのでは?
  • 利息無駄だし融資金額落としません?
  • どうやって拡大していくつもり?
  • 具体的な集客方法は?
  • 値段設定は?
  • 今現在抱えている案件は?
  • 資金用途は?
  • 他に仕事してます?
  • 会計事務所以外の用途で使わないですよね?

といった感じでした。

創業計画書と矛盾が無いように答えれば基本的に問題ありません。

例示した私の創業計画書にも記載したとおり、

私の場合は監査法人からの非常勤収入がある程度あったため、「わざわざ借りなくても…」というのが担当者さんの懸念事項だったようです。

公庫のお金も有限なハズなので、貸す姿勢はあれども不必要な貸付はしたくないんでしょうね….。

これはちなみに商工会議所でも「多分聞かれます」と言われていたことでした。

融資結果

幸運にもとても気が利く担当者さんだったので、迅速に対応して頂けました。

結果を話すと

  • 融資金額200万円
  • 利率2%ちょい
  • 据え置き1年
  • 据え置き後の返済期間 5年
  • 担保提供なし

すべてこちらの希望通りですね。

公庫にお邪魔してから融資を受けるまでに2週間程度で済みました。

実際に足を運んだのは最初の1回だけです。

本当ありがたい…。

利率は2.5%を想定していましたが、年齢が35歳未満ということもあり少し下げてもらえました!

借入手続

審査が全て完了すると、後日郵送で書類が送られてきます。

その書類に必要事項を記入のうえ返送すれば、公庫に到達後3営業日程度で入金されます。

返送書類の他に必要なものは以下のとおり。

  • 収入印紙
  • 引き落とし口座を開設している銀行の確認印
  • 印鑑証明書

金銭貸借契約書ですので、借入金額に応じた収入印紙の自己負担が必要になります。

私の場合は2,000円。

また、引き落とし口座を開設している銀行窓口に行って、確認印を返送書類に押してもらう必要があります。

なので、融資の審査が通ったら郵便局・金融機関に行けるよう、平日の日中は予定を空けておきましょう。

上記の他、印鑑証明書を1部封入すればOK!

これらの書類に不備がなければ、数日後に融資金額が入金されます!

運転資金の増強は大事

キャッシュサイクルを考えると、本当に創業融資はアツイと思います。

ほぼ全ての人は創業時から数年内に事業を拡大していく予定でしょうから、そのための先行投資で及び腰にならないよう運転資金を増強することは今後の事業運営の根幹に関わるくらい大事です。

まとまった負債を負うことにはなりますが、据え置き期間中に事業を安定させることができれば怖いものはありません。

今後融資を検討されている方の参考になれば幸いです!