収入の変動が激しいクリエイター業こそ知っておきたい、会社員と個人事業主の手取り金額の違い

税務関連

こんにちは!
クリエイター特化税理士の三橋裕樹です!

会社を退職して独立すると
ボーナスや有休は無くなりますけど

会社を通さずに仕事を獲得できるので
会社員の頃よりも額面収入(売上)が増える人って結構います。

例)
会社員の頃は額面500万円だったけど
独立後は額面(売上)800万円にアップ。

会社員という安定した立場を離れ
事業のリスクを負いながら
自分で営業、製造、事務をしなきゃいけないので

会社員の頃よりも稼げないと割に合いませんよね!

でも、実際に手取り金額を計算してみると
実は会社員の頃の方が多くもらってたという人も結構多く…。

どんな業種であっても
ライフプランニングを考えるなら
手取り金額をもとにキャッシュフローを見なきゃいけません。

収入の変動が激しいクリエイター業こそ
会社員と個人事業主で、どれくらい手取金額が変わるのか把握しておきましょう!

額面収入5,000,000円の場合

実際の金額を見た方が
イメージが湧くと思うので、

額面(売上)収入5,000,000円の場合に
どれくらい手取り金額が変わるのか計算してみます!

◆前提
・一人暮らし
・30歳
・神奈川県川崎市在住
・所得控除は最低限の社会保険料と基礎控除のみ
・住民税は除外
・個人事業主の経費は売上の30%と想定

会社員の場合

会社員の場合、
手取り金額は4,160,272円となります。

実際はここから住民税が引かれるので
「額面*80%=手取り」といわれる理由が分かりますね!

個人事業主の場合

これに対して個人事業主の場合、
手取り金額は2,923,725円となります。

個人事業主の場合は経費があるので
商売道具、システム利用料、交際費など
どうしても会社員より出ていくお金が多くなりやすく…。

この試算だけでも
1,236,547円の手取り差額があることに。
(月々にして103,045円。)

手元に残るお金がかなり減ることが分かりますよね…。

額面収入10,000,000円の場合

今度は大台の額面10,000,000円の場合を見ていきましょう!

前提は先ほどと同じで計算してみます。

会社員の場合

会社員の場合、
手取り金額は7,927,004円となります。

所得税は超過累進税率なので
先ほどよりも手取りの割合が落ちますが

それでも結構な金額が手元に残りますよね!

個人事業主の場合

これに対して個人事業主の場合、
手取り金額は5,598,475円となります。

なんと会社員に比べて
2,328,529円も手取りが落ちることに!
(月々にして194,044円。)

毎月自由に使えるお金が
200,000円近く落ちたら
生活水準もガラッと変わりますよね…。

個人事業主こそ売上じゃなく手取りに注目!

もちろん会社員でも
自己学習のための投資だったり
IT機器の購入費用があったりするので
単純に比較することはできません。

でも、この2つのケースを見るだけでも
会社員の頃と同じくらい手取りを獲得するためには
売上を大きく伸ばす必要があることが分かりますよね。
(会社員の1,000万円と個人事業主の1,500万円が同じくらい)

開業してしばらくは
売上が順調に伸びると気分が良くなりますけど、

個人事業主こそ
手取り金額をシミュレーションして

会社員の頃に比べて
自由に使えるお金がどれだけ増減しているのかに注目しましょう!

 

◆新しいこと

妻方の実家で樹木の伐採、掘り起こし。