【追加報酬は悪じゃない】クリエイターが持つべき考え方と正しく伝える交渉のコツ

クリエイターのお仕事全般
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こんにちは!

公認会計士・クリエイター特化税理士の三橋裕樹です!

 

お仕事のご依頼は基本的にうれしいこと。

でも、個人事業主としてお仕事をしていると、こんな場面ありませんか?

 

「当初の依頼より作業量が増えているのに、報酬はそのまま」

「修正回数が想定より多くて時間がかかっている」

「当初予定してなかった追加の対応をお願いされたけど、料金の話が出ない」

 

わたしもできる限り、事前に「この料金です」とお伝えしてから変えないように努めていますが、

どうしても現実的に「これは追加報酬もらわないと…」ってケース、正直珍しくありません。

 

そんなときも「言いづらいから、まあいいか…」と受け続けてしまうと、

自分の時間や他の案件に使うべきリソースがどんどん消耗してしまいますし、

なにより、プロとしてお仕事には正当な対価をいただきたいですよね。

 

そこでこの記事では、長期的な活動を守るために必要な追加報酬の考え方・伝え方

やさしく整理していきます!

 

「追加報酬の交渉って苦手で、いつも自分ばかり損してる…」

そんなクリエイターさんにこそ読んでいただきたいです!

 

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なぜ追加報酬の交渉は「悪」じゃないのか

まず大前提として考えてほしいのは、

契約は「当初の条件」に基づいて成立しているということ。

 

たとえば、外食に行ったときを考えてみましょう。

当初予約したプラン通りの食事を楽しんだら、予約サイトに記載された料金だけで済みますけど、

「あ、これも食べたいな」と追加で1品頼んだら、もちろん追加料金を請求されますよね。

 

つまり、契約後にお仕事の内容や範囲が変わった場合、報酬も変わって当然なんです。

これは「がめつい」話ではなく、本来はビジネスとして当たり前のことだと思いませんか?

 

具体的な作業内容で言うと、

  • 動画編集の追加カット・差し替えが発生
  • 納期を前倒しで対応することになった
  • 想定外の修正・再構成が必要になった
  • 2回まで修正対応の話だったのに、3回目、4回目と修正依頼がきた

これらはどれも、「当初の見積もり」とは別のお仕事ですよね。

 

そういうときに追加報酬をもらうための交渉をして、

お金をきちんと払ってもらうのは、誠実にお仕事をするための自然な行為です。

 

それに、もし自分が依頼する側だったとして、

他の人が追加料金無しでサービスを受けてるとを知ったら、「ズルい!不公平だ!」って思うハズ。

 

作品の価値を分かってくれる大事なお客様の信頼を損なわないためにも、

きちんと適正な金額をいただくことって、大事なことなんです。

 

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交渉の前に整理しておくべき3つのこと

とはいえ、いきなり「追加報酬請求だ!」と勢い任せで交渉するのはNG!

追加報酬の話を切り出すときは、感情のままに伝えるより、事前に整理しておくことがポイントです。

 

具体的にはこの3つのポイントを整理してみましょう👇

① どんな追加作業が発生するか

作業内容や工数を具体的に書き出しましょう。

「当初:A案の編集のみ → 現在:B案も追加」など、変化点を明確に示すのがコツ!

 

契約時に作業内容をすり合わせた議事録やメモと、

そこから変更に至った過程のやり取りをスクショ等で残しておくと、後から説明しやすくなります。

 

② どのくらい時間や負担が増えるか

「当初の想定より●時間多くかかりそう」「納期が1週間短縮になった」など、

数字で見せると伝わりやすいですよ!

 

ちなみに、「納期短縮のために深夜対応が必要になる」ことや、

「当初すり合わせた内容から、都度修正が入って作業に手戻りが生じそう」など、

体力面・精神面での負担も立派な交渉要素になります。

 

③ どのように提案するか

「追加作業分として+●円でお願いできますか?」と、明確な金額を添えて提案するのがおすすめ!

こちらの求める金額がはっきりしていると、相手も判断しやすく、話が早く進みます。

 

この3点を整理しておくだけで、ビジネスとしての話として相手に伝えやすくなりますし、

次回以降のお見積り算定にも使える材料になります!

 

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角が立たない交渉の伝え方

いざ伝えるときは、作業を実際に行う前に、

こんな感じで「感謝+事実+提案」の順番で話すとスムーズです👇

「追加のご依頼ありがとうございます!
実は当初すり合わせした作業範囲には含まれていない内容となっておりまして、
■■作業の追加分を含めた〇〇円でお願いできればと思います。」

 

感謝を先に伝えることで、文全体の印象が一気に柔らかくなりますし、

どういう理由で報酬交渉をしているのかを伝えることで、相手の検討材料にもなります。

 

交渉というと、相手を納得させることをつい目的にしてしまいがちですが、

実際の目的は冷静に状況を共有すること。

 

伝え方ひとつで、報酬だけでなくその後の関係にも影響が出る可能性があるので、

一方的な主張にならないように気を付けましょう!

 

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それでも言いづらいときの考え方

報酬交渉に慣れていないと、

「嫌われたらどうしよう」「次の依頼が来なくなるかも」と不安になりますよね。

 

お金の話って、どうしても勇気がいるし、相手との関係を壊したくない気持ちは誰にでもあります。

でも、思い出してほしいのは、誠実に対応する人ほど長く選ばれるということ。

 

そもそもぼったくろうとしてるわけではなく、

上に書いたとおり、当初想定していた状況と変わったから追加の報酬を請求するだけで、

あなたは何も悪いことをしてません。

 

それに無理をして安請け合いをすると、短期的にはいい人に見えても、

クオリティが落ちたり、体力的に続かなくなったりして、どこかで信頼を失ってしまうこともあります。

 

クオリティを保って創作活動とサービス提供を続けていくためにも、

一歩を踏み出して、交渉してみましょう!

 

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Q&A:報酬に関するあるあるなお悩み

Q. 追加のお仕事に着手したあとに追加報酬を伝えるのはアリ?

A. 実務上はやむを得ないこともありますが、事前に伝えておくのが基本です!

もし金額が確定しない場合も、「●万円くらいは高くなりそう」ということを伝えておきましょう。

 

Q. 追加報酬を断られたらどうする?

A. その場合でも感情的にならず、

「今回は対応させていただきますが、次回以降は調整させてください」と穏やかに伝えましょう。

相手の温度感によっては、今後の取引を控えるのも一つの手です!

 

まとめ │ 追加報酬があっても当たり前。誠実に提案をしよう

  • 当初の条件と作業内容が変われば、報酬の見直しは当たり前のこと
  • 追加の作業を始めるまえに、感謝+事実+提案の流れで伝えると角が立たない
  • 悪いことをしてるわけじゃなく、適正な報酬をもらおうとしてるだけ

 

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