こんにちは、公認会計士・税理士の三橋裕樹です!
Kindle Unlimited対象となっていた書籍、「システム思考がモノ・コトづくりを変える」を読書中。
本の中で、お客のニーズを機能要求と非機能要求に分ける、という話が出てくるのですが、これは時代が変わっても、どのビジネスであっても意識しておきたい考え方です。
機能要求と非機能要求
機能要求は、お客にとって最低限満たすべきニーズのことを指します。
税理士でいえば、
- 正しく記帳ができる
- 正しく確定申告書がつくれる
- (合理的な)節税相談に乗ってくれる
- 電子申告をしてくれる
- 期限内に申告してくれる
この辺りは当然に期待しているニーズでしょう。
対して、非機能要求は「あったら嬉しいな」「こうだったら良いのに」という付加価値のニーズを指します。
税理士でいえば、
- 自社に合った税制優遇措置を教えてくれる
- 自社の業界に強い
- 仕事、レスポンスが早い
- 人当たりが良く話しやすい
- 問題を事前に察知してくれる
- いつも自社のことを優先的に考えてくれる
- 経営全般の相談に乗ってくれる
などなど。
まずは自分の業界に置きかえて、どのようなニーズがあるか整理してみましょう。
非機能要求が差別化の源泉
機能要求は必須のニーズですが、ビジネスにおいて収益のカギとなるのは非機能要求です。
マーケティングの本を読むと必ずと言っていいほど「差別化戦略が大事だ!」と書いてありますが、これこそ非機能要求。
本でも紹介されていたカフェの例で考えてみましょう。
食べログで同じ点数のカフェが近くに2軒あっても、写真を見てより”映え”そうとか、落ち着けそうなお店に行きますよね。
これはもう一方のお店に比べて、お店の外観や内装、雰囲気の点で差別化できているからです。
つまり、カフェは「コーヒーが飲める」という機能要求に加えて、「よりオシャレなお店が良い」という非機能要求が求められているということ。
(カフェに関しては、なんとなく誰もが意識しているかと思います。)
他のビジネスであっても、競合他社と比べてどれだけ非機能要求を満たせているかというところが勝敗の分け目になるのは言うまでもありませんよね。
かけられるコストと得られる対価のバランス
非機能要求を満たすための一番の方法はコストをかけることです。(モノであったり、人的資源であったり)
コストを度外視すれば、高級ラウンジのようなカフェだって作れるでしょう。
ただ、ビジネスを維持するのであれば、出ていくお金以上に稼がなくてはなりません。
収益 = 単価 * 数量
コストをかけた分だけ単価を上げることになりますが、単価が上がれば数量が減ります。
逆もまた然り。
収益を最大化するために、
- 非機能要求はなんだろう
- 限られたコストでどこまで実現できるだろう
この検討を深めて商品・サービスを洗練させていきましょう。
◆編集後記
引っ越してから初の模様替えをしました。
作業環境が一気に良くなったので、生産性を上げていきたいところですがはたして…!?