こんにちは、公認会計士・税理士の三橋裕樹です!
確定申告後、成果物である確定申告書をPDFデータ、紙面のどちらで納品するか。
業界的にはまだまだ決算書・確定申告書を製本して納品するのが一般的なように感じられますが、私の事務所ではPDFデータで納品するようにしています。
紙面のメリット
確定申告書を製本して納品するのは過去からの慣例ですが、メリットもあります。
- パラパラめくれるので見やすい
- PC慣れしてなくても保管しやすい
- (お互いにとって)報酬分の仕事を完遂した感がある
Amazonで現物の本を購入した場合と、電子書籍を買った場合の違いをイメージすると分かりやすいです。
中身は変わりませんし、電子書籍の方が安いのですが、手元に現物が届いたほうが満足感がありますよね。
そのため、税理士事務所のポリシーどうあれ、
製本された決算書・申告書を希望されるお客様はなかなか多いです。
PDFデータのメリット
これに対してPDFデータは現物がないので、仕事をしてもらった感は薄れます。
ですが、それを上回る強力なメリットがあります。
- 保管場所を取らない
- 経年劣化しない
- 持ち運びやすい(いつでも共有可能)
- 何回でも複製可能
- 紛失する可能性が低い
保管場所を取らないというのはとても大きなメリットです。
確定申告書は7年間保管する義務があるわけですが、
製本された確定申告書を7年分保管するとなると、製本する内容によっては本棚が一段分まるまる埋まります。
これをPDFデータにすれば、お金をかけず、家から出ることもなく資料を共有することができますし、逆に出張中でも依頼された資料を送付することができます。
また、税理士を変更する際には過去の決算書・確定申告書や総勘定元帳の提示を求められることが多いですが、お客様によっては新しい税理士事務所に書類が届くまで1ヶ月近くかかることも…。
書類を準備するのに時間がかかり、
箱詰めした書類を宅急便に持っていくまでに時間がかかり、
宅急便に持ち込んでから税理士事務所に届くまでに1~2日かかり…
なんだかんだ時間を要するんですよね。
これに対して、毎年決算フォルダがまとめてあれば、それをDropboxで共有するだけで税理士事務所は作業に取り掛かることができます。
(弊事務所でも、契約当日から確定申告書作成に取り掛かることができたお客様が少なくありません。)
これらを考えると、お客様にとっても税理士にとってもPDFデータで納品をした方が圧倒的にメリットが大きいでしょう。
判断の軸は数年後、主流になりそうな方
会計システムにしても、確定申告書にしても、
「どっちが良いかな?」って思った時には数年後に主流になっていそうな方を選ぶようにしています。
会計システムでいえば、パッケージ版の方が慣れていますし操作スピードは速いですが、クラウド会計の方が手作業を圧倒的に減らすことができます。
しかもリモートワークがここまで普及してるなかで、インストールしたPCでしか動かせないソフトは時代遅れに感じてしまいますよね。
同じように、国税庁ですら電子申告を推進しているなかで、紙面で確定申告書を納品することが数年後も主流でいるとは思いません。(主流であったとしても、あるべき姿ではないでしょう。)
「今まで紙面で納品してもらってたよ!」という場合、PDFデータで納品されたら慣れない感じがするとは思いますが、電子申告の流れを受け入れ、慣れていきましょう!
◆編集後記
今日はとある金融機関で預金口座の開設をしてきました。特に急いではいませんが、キャッシュカードが手元に届くまで7~10日かかるみたいです。
明日は大荒れの予報。大人しく自宅で仕事をすることにします。