【売れなかったグッズや同人誌】クリエイターが知っておきたい在庫処理と節税の考え方

クリエイターの税金
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こんにちは!

公認会計士・クリエイター特化税理士の三橋裕樹です!

 

「グッズや同人誌、思ったより売れなかった…」

そんなとき、あなたはその在庫、どうしてますか?

 

実はこの“売れ残った在庫”、確定申告や節税にも影響する大事なポイントなんです。

 

この記事では、在庫の扱いをきちんと理解して、損しない経理と節税の考え方

クリエイターさん向けにやさしくお伝えします!

 

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①「在庫」として残す?「経費」として処理する?

同人誌やグッズ制作にかかった費用は、基本的には「仕入高」として処理します。

でも売れ残った分がある場合、「仕入高」を全部その年の経費にしてしまうと、税務的にアウト…。

 

ここで大事なのが「期末棚卸(在庫の残りを数えること)」!

たとえば、

  • 印刷した同人誌がまだ残っている
  • グッズの在庫を常にストックしてある
  • 委託販売先に在庫残ってる

こんなときは、”原価”に相当する金額を「在庫」として翌年に繰り越す必要があります。

 

”原価”の出し方は、こんな感じ👇

  • その作品を一番最後に仕入れた時の仕入額÷冊数で単価を出す
  • 12月末時点で残ってる在庫数*単価で在庫金額を計算

これを同人誌の各タイトルや、グッズごとにやっていきます。

 

複数回にわたって仕入れてる場合でも、

あくまで「一番最後に仕入れた時の単価」で在庫計算するので注意!

 

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② 節税のために“処分”していいの?

ここでちょっと考えるのが、在庫が0なら「仕入高」の全額が経費になるということ。

「売れ残ってるなら、処分して“経費化”すればいいのでは?」と思う人もいるかもしれません。

 

もちろん、実際に処分すれば実在庫も0になるので問題ありません。

でも、できれば「処分した証拠」をきちんと残しておくのがおすすめ!

 

たとえばこんな感じ👇

  • 処分日を記録する(例:日付入りの写真)
  • 破棄の様子を残す、回収業者の伝票を保管する
  • 委託販売先の廃棄サービス利用の記録を残す

 

税務調査の時に「どこかに保管してませんか?」と疑われないためにも、きちんと証拠を残しましょう!

 

③「在庫ゼロ」は怪しく見えるリスクもある

決算書や収支内訳書を見ると、その年の売上・仕入高・在庫金額が分かります。

 

そのため、「売上が少ないの仕入高に対して在庫が少なすぎる」と、

税務調査がくるまえの段階で、税務署に「え、怪しくない?」と思われることも。

 

たとえば:

  • 50万円分のグッズを作った
  • 売れたのは10万円分
  • でも在庫ゼロで経費は全部計上

この場合、「残りの40万円分は?」「全部処分したの?」と気になりますよね。

これが毎年積み重なると、税務調査に選ばれる可能性も高くなります。

 

だからこそ、税務調査に備えて、在庫を記録に残す or 証拠をつけて処分のどちらかが大切なんです。

 

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Q&A|よくある疑問

Q. 在庫っていくらで評価するの?

A. 原則は「仕入原価(1個あたりの原価×残数)」でOK。

販売価格ではなく、あくまで作るのにかかった費用ベースです。

 

Q. 在庫を手元に残しておくのってデメリット?

A. デメリットではないですが、「その年の経費が減る=利益が増える」点は要注意。

ただ、節税だけを目的に処分するのはおすすめしません。

 

Q. 同人イベントの前後で在庫が変わる場合は?

A. 基本は「決算時点(12/31)」での在庫数でOK。

イベントが年末の場合は数え直しの手間も想定しておきましょう!

 

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まとめ │ 在庫は“損得”じゃなく“仕組み”で考えよう

  • 売れ残りは「在庫」として記録するのが基本
  • 処分するなら「証拠の保存」が重要
  • 在庫処理次第で経費が変わるので、節税にも影響する

「残ってるけど経費にしたい…」そんな気持ち、すごく分かります。

でも、きちんと処理することの積み重ねが、自分の活動にもっと自信が持てるようになるきっかけです!

 

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