こんにちは!
公認会計士・クリエイター特化税理士の三橋裕樹です!
「差し入れやプレゼントって経費にできますか?」
「コラボしてくれたクリエイターさんに贈り物したんですが…」
「完全に仕事ってわけじゃないけど、お礼はしたくて」
このような、「ありがとう」や「お疲れさま」の気持ちで贈るプレゼント、
実際どこまで経費としてOKなのか、気になりますよね!
この記事では、そんな「お世話になった相手へのプレゼントの経費判断」について、
クリエイターさん向けにやさしく解説していきます!
「業務上の必要性」があれば経費になる
大前提として、経費になるかどうかは、
「その出費が売上を上げるために必要だったかどうか」で決まります。
もちろん、お礼のプレゼントやギフトは、売上を上げることを目的に贈るわけではないですけど、
その相手との関係を深めて、仕事を円滑にしたり成果を高めることを意図したり、
今後も円満に関係を継続していく目的であれば、結果的に売上につながりますよね!
たとえば、こんな贈答品👇
- コラボ企画後の感謝の品(次回への良好な関係づくり)
- 展示会やイベントの手伝いへのお礼(労働の対価的意味合い)
- 共同制作メンバーへの打ち上げ差し入れ(制作プロセスの一環)
このように、「業務上の関係性」があり、「きちんと理由のある支出」であれば、
「交際費」として経費にして問題ありません!
ただ、「交際費」って支出額に対する成果が形として見えにくく、私費と混在しやすい性質があるので、
税務調査でも突っ込まれやすい典型論点です。
そのため、経費にする場合には、
次のような注意点に留意するようにしましょう!
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注意点①:金額は常識的な範囲で
「お世話になったから…」という気持ちはもちろんわかりますけど、
あからさまに金額が高すぎる贈答品は、もちろん経費として認められません!
「じゃあいくらまでOKなの?」というと、明確な基準は法律で決まっておらず、
実務上は、常識的な範囲内の金額であればOKといったように扱われてます。
わたしもいろいろなお客様のケースを見てきましたが、
おおまかな判断としては、こんな感じ👇
- クッキー缶(2,000円)→ OK
- 高級コーヒーギフト(5,000円)→ OK
- ブランドバッグ(5万円)→ NGの可能性高
高額になると「単なる私的な贈与」と見なされやすいので、
基本的には3,000円~5,000円程度、高くても1万円前後で検討するようにしましょう!
百貨店などの贈答品を見ても、だいたいこの範囲の金額に収まってることが多いですよ。
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注意点②:「誰に」「なぜ」渡したか記録を残そう
プレゼントや差し入れを経費にする場合は、
「誰に」「何の目的で」渡したのかを、きちんと記録に残すことがとても大切!
なぜかというと、金額が少額でも、内容的に「ただの私的な贈り物」と見なされてしまうと、
経費として否認されるリスクがあるからです。
「こうすれば絶対安全!」というわけではないですが、
領収書だけでなく、帳簿の摘要にこんな補足を書いておくのがおすすめ👇
- 「〇〇さんとのコラボ記念に贈答(2025/6/20)」
- 「展示会の手伝いのお礼(搬入+当日運営)」
- 「イベント打ち上げの差し入れ(会場:△△スタジオ)」
こうしたメモがあるだけで、何も証拠や記録が残っていないよりかは、
税務調査でも「業務の延長として必要な出費だった」と判断されやすくなります!
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注意点③:「推しへのプレゼント」「完全な私的交際」はNG
気持ちはすごくわかるのですが…
以下のようなケースは経費になりづらいです👇
- 単なるプライベートの友人に贈ったもの
- 推しのクリエイターさんに贈ったプレゼント
- リターンや宣伝効果を特に見込んでいない趣味的支出
- YouTubeでのスパチャや、配信アプリでのギフト
こういった出費は、「業務上の必要性があるとはいえない」ため、
経費にしても、税務調査では認めてもらえない可能性がかなり高いです。
もちろん、「推し活」をしていること自体が宣伝効果になることもありますけど、
基本的には「趣味の範疇」として扱われるものと考えておきましょう…!
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Q&A:ギフトに関するあるあるなお悩み
Q. Amazonで買ったギフトも経費にできますか?
A. 内容と渡した目的が業務上のものであれば可能!
注文履歴と、贈答した相手との関係性などの記録を残しておきましょう。
Q. LINE ギフトもOK?
A. もちろんOK!活用しているクリエイターさん、多いですよね!
クレジットカードの明細だけだと何の支払いかわからないので、
ギフトを贈った相手と、その理由を帳簿のメモに残しておくと安心ですよ!
まとめ │ プレゼントも「仕事の一部」なら経費にできる
- 感謝の気持ちでも、仕事関連の関係性があるなら経費にできる
- 金額は3,000円~5,000円が一般的。高くても1万円前後に留めよう
- 趣味・私的な贈与はNG。業務とのつながりが説明できるかがカギ!
きちんと実態のある交際費なら、証拠と記録を残すことで問題なく経費にできます!