こんにちは!
公認会計士・クリエイター特化税理士の三橋裕樹です!
「仕事の幅を広げたくて本を読んでるけど、経費にしていいのかな?」
「教養目的の読書って、仕事に必要とは認めてもらえない?」
そんなお悩みを持つクリエイターさんも多いですよね。
そこでこの記事では、ちょっと判断が分かれやすい書籍・資料代の扱いについて
クリエイターさん向けにわかりやすく整理してみました。
読書をすることでインプットを行っているクリエイターさん、
ぜひ読んでみてくださいね!
基本の考え方は「仕事に必要な支出かどうか」
まず経費になるかどうかの判断基準は、
その支出が、売上を上げるための事業活動に必要かどうかです!
・仕事のために本を読んでいる → 経費にできる可能性あり
・趣味・プライベートで楽しむために読んでいる → 経費にはできない
漫画家さんや執筆業の方であれば、
多くの書籍に触れることがお仕事に欠かせないことは間違いないですが、
「職業が〇〇じゃないから書籍代を経費にできない」という話ではありません。
たとえば、
- キャラクター表現や世界観構築の参考として使う
- 担当した作品の時代背景理解を深めるために専門書を読む
- 自己理解や自分の思考パターンを整理するために哲学書を読む
ということも実務上はありえる話で、
お仕事との関連性が説明できるのであれば経費化できる余地があります。
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教養を深めるための書籍・資料代は経費になる?
基本的な判断基準を踏まえたうえで結論ですが、
教養を深めるための書籍・資料代を経費にすることはできます!
教養って一括りに表現してしまうとかなりふわふわしていて、
お仕事とのつながりが見えない支出とも考えられるかもしれません。
でも、実際には
- 思考の器を広げて、作品の広がりを出す
- 自分の作品の価値を言語化しやすくなる
- 脳に異なる刺激を入れることで発想力が高まる
といった効果が間違いなくあり、それはお仕事に欠かせない投資といえますよね。
もちろん、読書が趣味でお仕事にも全然役立たせてないという場合は話が別ですが、
「哲学書だから楽曲制作とは関係ない」といったような表面的なつながりだけでなく、
「どういう点で自分のお仕事に必要だったのか」を考えてみると経費判断がしやすくなると思います。
ちなみに「教養を深める」というと真っ先に出てくるのは読書ですが、
映画を観たり、美術館に行くことだって教養を深めるための支出といえます。
そのため、映画や美術館のチケット代、パンフレット代なども、
自分のお仕事にとって必要なものであれば書籍代と同じように経費にしてOK。
税務ではインプットの方法よりも、その活かし方が大事です。
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記録やメモがあると、判断しやすくなる
ただ、書籍代や映画鑑賞代はプライペートな支出が混じりやすい支出。
税務調査でも「ほんとうに仕事のために必要だったのか」と突っ込まれる可能性はあります。
そのため、お仕事のためのインプット代は、
- どういった目的で必要だったか
- 仕事に活かせた(活かそうとしている)点はどこか
といったメモを最低限残しておきたいところ。
さらに理想をいえば、
- 制作ノートに読書内容のメモを残す
- ブログやnoteで考察記事を書いたり、レビューの投稿をしている
- 作品のあとがきや配信で「〇〇から着想を得た」と紹介している
こういう記録・証拠が残っていることでより説得力を高めることができます。
逆に言えば、ちょっとしたメモを残せないような場合、
それは経費として処理すべき支出ではないのかもしれません。
いずれにしても「〇〇代はぜんぶ経費!」とザックリ判断するのではなく、
お仕事とのつながりがあるかどうかで判断するクセはつけておきましょう!
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Q&A:書籍代に関するあるあるなお悩み
Q. 漫画家じゃなかったら小説や漫画は経費にできない?
A. 税務調査で突っ込まれる可能性はありますが、経費にできる余地はあります!
職業的な問題ではなく、お仕事とのつながりがどのくらいあるかで判断しましょう。
Q. サブスクサービスで読書してる場合は?
A. 毎月のサブスク代を経費として計上することになります!
ただ、趣味の本も読んでいるようであれば、お仕事での利用頻度を計算してみて、
その割合分だけ経費にするのが無難です。
まとめ │ 教養目的の読書代も、目的・使い方次第で経費になる
- 判断軸は「職業」ではなく「お仕事とのつながり」
- 映画や美術館も同様に考えてOK
- 目的、活かし方のメモを残せれば、経費としての説得力が高まる

