自分に合う若手税理士を探したい!業界事情と探し方

税務関連

こんにちは、公認会計士・税理士の三橋裕樹です!

先日、とある企業の社長と打ち合わせ後、「ほとんどの人はどうやって税理士を選べば良いのか分からないと思う」という話をしていました。

結構前に以下の記事で「自分に合った税理士を選ぼう」と書きましたが、改めて考えてみると自分に合った税理士をどのように探せば良いのか分からない場合には選びようがないですよね。

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税理士多過ぎ問題

そもそもの話ではありますが、今は税理士が世に溢れかえっています。

以下の数字は日本税理士会連合会のホームページで公表されているものですが、なんと税理士登録者数は8万人弱もいるようです。(元リンクはこちら

この数字には大手税理士法人等が抱えている税理士も含まれていますが、それでも結構な数の税理士が日本に存在していることになります。

実際、私も自宅から最寄駅まで移動するだけで、立派なハコをお持ちの税理士事務所・会計事務所を4~5件ほど見かけます。町の税理士という意味では十分な数でしょう。

加えて、今やクラウド会計システムの発達により全国の税理士事務所と契約締結をすることが可能です。

これだけ選択肢が広がったからこそ、逆に「どの税理士を選べば分からない」状況になっているように感じます。

税理士業界は高齢化が進んでいる

また、税理士業界は恐ろしいほどに高齢化が進んでいます。

過去に日本税理士会連合会が平成26年1月1日時点の登録情報をもとに公表した数字ですが、60歳以上の先生だけで税理士全体の54.3%を占めています。(元リンクはこちら

税理士という仕事柄、手を動かしてくれるスタッフさんがいれば亡くなるまで仕事をし続けることも可能ではあるため、世間的には隠居するような年齢となっても肩書が残っている先生が多いのでしょう。(実際に仕事をしているかどうかは分かりませんが…)

今後税理士を目指す方にとっては年齢に縛られることなく稼ぎ続けられることは魅力かも知れませんが、お客様側としてはあまり良い印象ではないでしょう。

極端な話ですが、

自分がITベンチャー企業の20代社長だとして、依頼する税理士先生が70歳を超えていたら不安を感じるのではないでしょうか。(能力や衰えという面ではなく、ビジネスモデルへの理解や話題・感性の違いというような話です。)

逆もまた然りなのですが、60歳以上の先生だけで税理士全体の54.3%を占めており、今や60歳を超えてから企業する人よりも20代で企業する人の方が多いでしょうから、税理士先生の年齢が高いことによるミスマッチの方が可能性としては高いかと思います。

若手税理士を探したいならSNSを有効活用

そのような状況の中で、自分にあった税理士先生を探すために何をすれば良いのか。

若手税理士を探すということであれば個人的にオススメなのは、Twitter等のSNSを有効活用することです。

世間的に知名度の高くない若手税理士が独立する場合、開業当初は顧客0からスタートすることが珍しくなく、一刻も早くお客様に認知して頂くためにSNSを有効活用することが当たり前になってきています。

私もそうですが、SNS上で継続的に情報発信していると、他の税理士先生や他の士業の先生とやり取りをする機会が増え、発信内容やリプライにその人特有のキャラが現れるようになりますので、そういったところを観察してみて、自分に合いそうだなと思ったらフォローするなり、リプライを飛ばすなりしてみれば良いと思います。

こちらの仕掛けたアクションに対する反応スピードを見るだけでも、「この人は連絡をすぐ返してくれそうか」というのが分かります。

契約するまでは無料ですので、ぜひSNSを有効活用しましょう!

(ただ、SNS上で個別の税務相談をすると嫌がられることが多いので、その辺は相手の気分を害することがないようにしましょうね…!)

業界特化で検索するのもオススメ

これも手前味噌みたいな話ですが、自分の営む業種が特殊な場合には、その業種特化の税理士を探すことをオススメします。

基本的には同じ法律に基づいて税務判断が下されるため、特殊な業界であってもある程度の税理士先生は対応可能ではあると思いますが、それでもやはり業界慣行というものがあります。

「この業種だから、この支出も経費に入れられるハズ」

「定期的に〇〇という資料が届きませんか?」

「〇〇社がこういうサービス始めたので、貴社も利用価値あるかも知れません」

あくまで例ですが、業界に特化しているが故に提案できるお話というものもあります。

何より、ある業種に特化しているということは、その業種のことが好き(もしくは支援したい)という気持ちの現れです。

税理士であろうがなかろうが、自分の生み出す商品・サービスに対して興味を持ってくれる人と一緒に仕事をした方が幸せではないでしょうか?

結局のところ人間性が大事

自分に合う税理士の探し方を紹介しましたが、結局のところ税理士だって同じ人間です。

提案・お打ち合わせ内容が充実していることも大事な話ですが、実際のところ性格・身だしなみ・仕事のやり方といった人間的な側面こそ「合わない」要因になりやすいです。

(過去に「見下されてる感じがあった」という理由で他の税理士先生から乗り換え頂いたこともあります。)

特に税理士・会計士といった職業は「先生」と呼ばれる立場にあるため、独特な感性をお持ちの方が少なからずいます。

そういった人との契約締結を避けるためには実際に会ってみることが一番ではあるのですが、一人の税理士と話すだけでも結構疲れるものです。

なので、税理士の方から勝手に情報発信してくれているSNSやブログを第一段階のフィルターとして利用し、そのあと自分に合いそうかどうか考えてみる、というスタンスが今の時代には合っているように思います。

 

 

◆余談

久しぶりにオフィスらしいオフィスに行きました。仕事の環境という意味では快適ですが、電車なり周囲への意識という点で、在宅に比べて大幅に体力を削られた感覚があります…。

今日は公文書写の認定(?)試験でした。私が受験したのは10級・Dらしいです。先長過ぎでは…?