こんにちは、公認会計士・税理士の三橋裕樹です!
私は細かい現金取引を除き、試算表を毎日最新の状態にするよう心掛けています。
毎日やることが必要かと言うと微妙なところですが、少なくとも毎月試算表を作成することをオススメします。
損益状況が一目瞭然
試算表を毎月作成すると、期中であっても自社の損益状況を一目で確認することができます。
「今月売上下がったなぁ」とか、
「交際費がちょっと増加傾向になるなぁ」とか。
あとは年間の経営成績がどの程度で着地するか見通しが立てやすいこともメリットです。
経営成績を数字という客観的なデータに落とし込むことは、自社の立ち位置を確認するうえで大切なこと。
仮に記帳誤りがあっても、一ヶ月前くらいであれば「これはあの取引だな」と思い出せますしね。
また、小規模な法人であれば税引前利益に25%を乗じればだいたい負担すべき税額を概算することができるので、試算表さえあれば税理士に頼まずともおおよその年間税額の見込みも算出できます!
損益状況、年間予測税額が分かれば残しておくべきお金もだいたい見えてくるので、経営判断を適切に行ううえで試算表を適時に作成しておくことは欠かせない業務の一つと言えるでしょう。
資金調達の要否も簡便的に分析可能
また、試算表を毎月作成することで資金調達の要否も簡便的に分析することが可能となります。
本来はザックリとした資金繰り表をを作成することが望ましいのですが、初めて作る場合にはそれなりに手間がかかります。
そこで出番になるのが試算表!
例えば、
- 売上何ヶ月分の現預金があるのか
- 経費何ヶ月分の現預金があるのか
- 運転資金以上の現現金を保有しているか
この辺りが分かるだけでも、資金調達の要否を検討することができます。
そこで資金調達を要することが分かっても、現在の試算表をもとにして金融機関に融資相談に行けば、早めに手を打つことができますし、今後融資を受けるにあたっての障害となり得る要因についても聞くことができます。
つまり、試算表を適時に作成するということは会社を守ることにもつながる訳です!
記帳を溜めなければ試算表はいつでも作れる
試算表を作る、というと何だか厳かに聞こえますが、
結局のところ毎日記帳すれば自ずと最新の試算表になります。
クラウド会計であれば預金口座やクレジットカードの情報を同期するだけで8割くらいの作業は終わりますし、厳密な決算整理仕訳等も必要ありません。
金融機関に持っていくにしても、試算表の数字が大きく変わらないのであれば多少記帳に誤りがあっても問題ありません。(本来赤字なのに黒字に見せるとかは絶対やっちゃダメですが…)
試算表はその名のとおり試算するための表でしかないので、試算表を作る、というより記帳を日々行うということに意識を置くようにしましょう!
◆編集後記
今日は初めてネギ塩牛タン寿司を食べました。意外と美味しい!
あと、久しぶりにワンコを膝の上に乗せて仕事していました。こういう自由さがあることも一人で仕事をするメリットですね!