【クリエイター向け】利益が少なくても法人成りしていい?あえて法人をつくる理由

クリエイターの税金・申告関係
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こんにちは!

公認会計士・クリエイター特化税理士の三橋裕樹です!

 

個人事業主として気軽にビジネスを始めやすくなったことで、

あえていきなり法人を設立してスタートする人ってかなり珍しくなりましたよね。

 

その影響もあってか、SNSや動画投稿サイトのコメントを見ると、

個人事業で収益が爆上がりしてから節税のために法人成りする、という流れが一般的で、

法人設立はお金持ちの象徴みたいに思われているように感じます。

 

でも、利益が少ないうちから法人成りすることも、

ゼロから法人をつくってビジネスをスタートすることも、もちろんOK!

 

そこでこの記事では、法人をつくるタイミングをどう考えるかについて、

わかりやすく説明してみました!

 

ぼんやりと法人成りを考えているクリエイターさんも、

一度読んでみてほしいです!

 

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利益が安定してから法人を設立するのが王道

まず事実としてお伝えしたいのが、

個人事業で利益を十分に出してから法人を設立(法人成り)したほうがベターということ!

 

たとえば所得控除後の金額が400万円なら、

所得税・住民税合わせても20%弱の税金しか取られませんが、

法人の場合はだいたい25%弱の税金を取られることになります。

 

所得税は稼ぎが多くなれば多くなるほど税率が高くなりますが、

逆に稼ぎが少ないうちは税率が低いので、法人税よりも安い税金しか課されないんです。

 

さらに法人の場合は、

  • お給料や外注費から源泉所得税の徴収が必要
  • 徴収した源泉所得税は、税務署に申請のうえ納付が必要
  • 社会保険の加入手続、お給料からの保険料の徴収、会社分と合算して納付が必要
  • 年末調整書類、法定調書の作成
  • 個人と法人のお財布を分けた帳簿付け
  • 所得税とは比べ物にならない難度・量の確定申告書

といった感じで、事務コストがとんでもなく増えます…!

 

そして、個人事業主に比べると税理士報酬も高くなりやすいので、

事務コストや諸々の出費に耐えられる状態になってから法人をつくったほうが、

事業に向けるリソースを奪われずに済むことが多いよね、というのが個人的な意見です。

 

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法人をつくる目的は、目先のお金・節税だけじゃない

とはいえ、利益が少ないうちから法人成りをすることや、

いきなり法人を設立することが絶対にNGかというとそんなこともありません!

 

なぜなら、法人をつくる目的って

目先のお金・節税だけで考えられないこともあるからです。

 

具体的には、

  • 信用力が上がり、企業案件の依頼が受けやすくなる可能性がある
  • 国・地方自治体の案件を受けやすくなる
  • 金額の大きな補助金、助成金の申請対象になる

こういったメリットを重視して法人をつくることって意外とあります。

 

わたしのお客様でも、法人を設立したことで大きな金額の補助金が採択されたり、

公的な機関と毎年継続的に取引ができるようになったというケースが珍しくありません。

 

そのため、「活動の幅を大きく広げていきない」という明確な目的がある場合には、

一時的に損をしてでも法人をつくって事業を進めていくのは全然アリです!

 

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どういう場合でも、一度税理士と相談しておくのがおすすめ

上で見てきたように、法人をつくるタイミングの判断は、

「売上が1,000万円を超えたから」「所得が800万円を超えたから」というだけの単純な基準ではなく、

今後の事業の方向性や、業績の見通し、法人をつくる目的なども踏まえて検討すべきです。

 

そのため、「法人をつくろうかな」と思ったタイミングで、

一度税理士と相談をしてみてアドバイスをもらうのがおすすめ!

 

個人事業をやっている場合には、節税影響がどれくらいあるのかを知れる可能性がありますし、

いきなり法人をつくる場合も、目的のブラッシュアップや、やるべきことを整理してもらえるはず。

 

とくにクリエイターさんの場合は、収入の変動が激しかったり、

活動内容が人によって全然違うので、一般論がそのまま当てはまらないこともよくあります。

 

そのため、ネットの記事やSNSで見た情報だけで判断してしまうより、

一度税理士に状況を話して現状に合ったアドバイスをもらうと、きっとベストな選択ができますよ!

 

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Q&A:法人に関するあるあるなお悩み

Q. 法人をつくると経費の幅が増えると聞いたけど…

A. たしかに社宅制度や旅費規程などをつくることで節税できる可能性はあります!

ただ、固定費が上がる可能性が高いので、法人成りすれば必ずお得というわけではないです。

 

Q. よくわからないけど、法人をつくることおすすめされた…

A. 法人をつくる理由がきちんと明確になってから行動しましょう!

設立後は想像以上に厄介なことが増えるので、「こんなハズじゃなかった…」を回避するために、

「どうして法人にこだわる必要があるのか」を自分のなかで理解しておくのが大事です!

 

まとめ │ 利益が少なくても法人化は“状況次第”でアリ!

  • 利益が安定してから法人をつくるほうが間違いなく安全
  • でも、法人成りの目的は、目先のお金・節税だけではない
  • 法人をつくろうかなと考え始めたら、税理士に相談しよう

 

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