3Dプリンターを経費にするとき、フィラメントなどの消耗品も含めて処理できる?

クリエイターの税金・申告関係
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こんにちは!

公認会計士・クリエイター特化税理士の三橋裕樹です!

 

3Dプリンターを使って制作活動をしているクリエイターさんから、こんな質問をよくいただきます。

「3Dプリンター本体を買ったんですが、経費にできますか?」

「フィラメントやレジンなどの消耗品も経費にしていいですか?」

 

結論から言うと、仕事に使っていれば本体も消耗品も経費にできますが、

趣味と混在している場合は家事按分が必要なので、使い方の整理が大事です。

 

そこでこの記事では、3Dプリンターとその消耗品を経費にするための条件と証拠の残し方について、

クリエイターさん向けにわかりやすく整理します!

 

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基本は「仕事のため必要かどうか」

税務上、経費になるかどうかのポイントは、

その支出が、売上を得るための事業活動に必要あるかどうかです。

  • 商品として売るための作品制作や資料印刷に使っている → 経費にできる可能性あり
  • 趣味品の試作・ミニチュア印刷などで使っている → 経費にはできない

 

アイデアを具現化するための装置として、趣味で楽しまれることも多い3Dプリンターですが、

「仕事のために使っている」といえる場合には、経費にして大丈夫。

 

たとえば、

  • グッズ制作のために作っている
  • クライアントへの提案でプロトタイプを出している
  • 造形や立体作品を販売している
  • 立体的に構造を把握するための資料・模型印刷に使っている

こうした場合は、3Dプリンターの購入代金は業務のための必要経費として認められます。

 

消耗品も経費対象にできる

3Dプリンターを仕事用に使っていれば本体代だけでなく、

日々の制作に欠かせない消耗品も経費として認められます。

 

たとえば、

  • フィラメント(PLA、ABS、PETGなど)
  • 樹脂・レジン
  • プリント用のベッドシートや接着剤
  • メンテナンス部品や交換ノズル
  • 後処理に使うやすりや仕上げ用の塗料

これらは3Dプリンターの機能を活用するため、制作に直接必要なものであり、

イラストの画材や漫画の原稿用紙と同じように経費処理してOK。

 

とくにフィラメントやレジンは、作品のサイズや失敗による再出力で消費が多くなるため、

こうした支出をきちんと経費に入れておくことで、ただお金が出ていくだけでなく、

その分の税金負担を減らすことにつながります。

 

趣味と混ざる場合は「家事按分」が必要

ただし、こんなケースは要注意👇

  • プライベートでも造形を楽しんでいる
  • 創作活動と完全に趣味の模型作りが混ざっている
  • 販売目的もあるけど、生活雑貨の印刷にも使っている

この場合は、本体代や消耗品の購入代金をすべて経費にすることはできません。

 

そこで活用できるのが「家事按分(かじあんぶん)」という考え方です。

家事按分を使えば、お仕事とプライベートが混ざった支出でも、仕事の割合分だけは経費計上できます。

 

たとえば、

  • 制作物のうち半分が販売用 → 50%を経費に
  • 週7日のうち3日は業務利用 → 43%を経費に
  • 30回使用したうち、20回が業務利用 → 67%を経費に

このように、客観的に説明できる根拠をもとに割合を決めて経費処理すればOK。

 

按分割合の決め方に厳密なルールはありませんが、

「利用頻度」「日数」「制作物の数」など、わかりやすい基準で計算するのがおすすめです。

 

価格によっては固定資産扱いに

3Dプリンターは大きさ・材質・機能によって値段がさまざま。

しっかりしたメーカーのものであれば10万円を超えるものもありますよね。

 

この点、購入代金が10万円未満であれば基本的に「消耗品費」として計上することになり、

10万円以上の場合は「固定資産」として別途処理が必要になります。

 

まとめると、以下のとおり👇

価格 処理のしかた
10万円未満 ・本体・消耗品なら「消耗品費」に計上
・商品制作のための材料は「仕入高」に計上
10万円以上(青色申告なし) 「工具器具備品」として固定資産に計上し、以下年数で減価償却
・主に金属製のプリンターなら「10年」
・それ以外のプリンターなら「5年」
10万円以上20万円未満 「一括償却資産」として、3年で均等に減価償却(申告の種類問わずOK)
30万円未満(青色申告あり) 「少額減価償却資産の特例」により、全額を経費に計上可能

 

ちょっとややこしいですが、

あとあと税務調査で指摘を受けないよう、きちんと処理するようにしましょう。

 

税務調査に備えるためのを証拠の残し方

経費として処理するときに大切なのは、

仕事に使ったことがわかる記録・メモを残すことです。

 

趣味で3Dプリンターの印刷を楽しむ人も多いため、

「仕事で使ってる」と口頭だけで説明するよりも、証拠を残しておくことではるかに説得力が高まります。

 

たとえば、

  • 完成した作品の写真や販売ページのキャプチャ
  • 帳簿に「試作品制作のため使用」と記載
  • 制作過程をSNSやYouTube、noteなどで公開
  • 制作スケジュールや利用時間をメモしておく
  • 購入した材料が実際に作品に使われたことを写真で残す

 

完璧に証拠を残そうとしなくて大丈夫なので、

「仕事として実際に使った」と説明できる証拠を何かしら用意するようにしましょうね。

 

Q&A:3Dプリンターに関するあるあるなお悩み

Q. 3Dプリンターレンタルスペースを利用した場合は?

A. レンタルスペース利用料もお仕事での利用目的なら経費になります。

「どういう目的で利用したか」をメモで残しておくようにしましょう。

 

Q. 作品販売がまだ始まっていない段階でも経費にできる?

A. 将来的に販売や発表を目的として試作しているなら、経費として認められる余地があります。

予定している事業活動とのつながりを説明できるようにしましょう。

 

まとめ:3Dプリンターも仕事用であれば経費にできる

  • 作品制作、販売、資料用に使っていれば、3Dプリンター・消耗品も経費になる
  • プライベートでも利用している場合は、家事按分で一部を経費に
  • 購入金額によって会計処理が変わるので注意が必要

 

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