こんにちは!
公認会計士・クリエイター特化税理士の三橋裕樹です!
「できるだけ税金は払いたくない…」
これは個人事業主として活動している方なら、誰もが思うことかもしれません。
でも、ちょっと視点を変えてみると、「税金を払う」ということは「利益が出てる」ということであり、
それが自分の信用を高めてくれたり、生活を豊かにしてくれるという見方もできるんです。
この記事では、節税だけにとらわれすぎず、
あえて黒字を出し続ける経営の意味やメリットを、クリエイターさん向けにやさしく解説します!
事業で利益を出せていると、「信用」につながる
事業で継続して利益を出せているかどうかは、
じつは第三者がその人を評価するための大きな材料になります。
たとえば、こんな場面で「信用」が問われます👇
- 住宅ローンや自動車ローンの審査
- 運転資金や設備投資資金などの借入
- 役所への助成金・補助金の申請
いずれも「安定して稼いでいて、ちゃんと税金払ってる?」という観点で見られることが多く、
とくに融資関係については、売上高や事業所得がそのまま融資限度額に直結しやすいです。
もちろん、収入が少ない時期や赤字になる年があっても、それ自体が悪いわけではありません。
でも、「数年継続して黒字」「毎年きちんと確定申告して納税している」というのは、
言ってしまえば、きちんとビジネスを回せている証拠!
今後融資や助成金を受けて事業を拡大していきたい場合や、
自宅・車の購入を検討している場合には、きちんと利益を出すようにしましょう!
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利益を出して税金を払うことが、一番お金が貯まる
「どうせ税金で持っていかれるなら、経費にして使い切ったほうがいい!」
ベテランの個人事業主さんでも、この考え方を持っている人は少なくありません。
でも実際には、利益を出して、きちんと税金を払うことこそが、
いちばん堅実にお金を手元に残す方法だったりします!
たとえば、年間100万円の利益が出て、手元に100万円あるとしましょう。
そこから20%、つまり20万円税金を払っても、80万円がしっかり手元に残ります。
一方で、「節税したいから…」と無理に使って、
その100万円を全部経費に使い切ってしまったらどうなるでしょうか?
税金はゼロになるかもしれませんが、手元に残るお金もゼロです。
もちろん、必要な経費を適切に使うのは事業を行っていくうえで大切なことです。
でも、無理してお金を使うことは「節税」ではなく「浪費」。
「手元のお金を増やすため、適度に税金を払う」という視点を持つと、お金の流れがガラッと変わります!
手元のお金が増えてくると、好きなタイミングで事業に投資を行うことができますし、
新しい事業を始めるときの選択肢も増えるので、ビジネスの成功可能性をより高められますよ!
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手元のお金が増えると、仕事を選べる立場になれる
そして収入が安定してきて、手元のお金が増えてくると、
自分に合わない仕事を受けないという、「選ぶ余裕」が生まれます!
たとえば、
- 報酬はいいけどストレスが大きい案件
- やりとりが煩雑で相性が悪いクライアント
- 修正手直しを何度も求められる案件
- 責任範囲が明確じゃないふわふわした案件
こういったお仕事は、「次回から受けない」という選択をすれば今後回避できますよね。
でも、毎月の支払いにヒヤヒヤしている状態だと、
どんな案件でも「やらなきゃ」と思ってしまうもの。
そのような状況では単価交渉もしづらく、結果的に疲弊しやすくなることで、心の余裕も失われがち…。
資金繰りに余裕を持てれば、
- 自分の作品を心から求めてくれるお客様
- ほかの人ではなく「あなた」がいいと言ってくれるお客様
- 「正当な単価」を支払ってくれるお客様
- 自分と相性のあったお客様
こういった方からの案件に集中できるので、
お仕事が今までよりも楽しくなり、もっと満足度を向上させるためのスキルアップにも意欲的になれます。
そうして、じっくり時間をかけて育てた信頼やブランドが、また次のチャンスを運んでくれる。
だからこそ黒字経営は、事業拡大や「理想の事業づくり」のために価値あることなんです!
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Q&A:黒字経営に関するあるあるなお悩み
Q. 黒字だと税務調査に当たりやすくならない?
A. 黒字であることだけが理由で選ばれるわけではありません!
むしろ赤字が続いてても調査対象になることもあるので、正しく申告することを心がけましょう!
Q. 節税策は何もしなくてもいい?
A. 事業に必要な出費はきちんと払って経費にしましょう!
また、経費とは別枠で、将来にお金を残す節税策(iDeCoや小規模企業共済など)は活用しましょう!
まとめ │ 黒字経営は「拡大」と「理想の経営」への近道
- 黒字経営は信用の土台になり「拡大」のチャンスにつながる
- 利益を残して税金を払ったほうが手元のお金も増える
- 手元のお金があれば、「理想の経営」に近づく