経費ありきで出費を考えた時のワナ

税務関連

こんにちは、三橋裕樹です!

お金を払うなら、
1円でも多く経費にしたい。

このように考える事業主さんも多いと思いますが、
経費ありきで仕事を考えたときにハマりやすいワナというのもあります。

今必要のないモノの購入

払う税金を減らすための
最も簡単な方法は経費を増やすこと。

売上はそのままでも
経費を増やせばその分だけ利益が減りますし、

経費は売上に比べて
自分の意思一つで操作しやすい性質がありますから使いやすいという理由もあります。

積極的な理由もなくPCやデスクを
節税のために買い替えるなんて話は毎年聞きますし、

新しい設備に入れ替えるのはなんとなく嬉しいもの。
その結果払う税金も減るなら万々歳!

なんて簡単な話なら良いんですが、
経費を増やすということは、それだけお金が出ていくということ。

一方で無駄遣いしなければ、
出ていくお金は利益にだいたい20%~30%をかけた金額だけです。

中小事業で資金繰りに困る理由の一つは、
税金を嫌った経費の積み増しなので、

あくまでも必要な範囲で経費を増やすようにしましょう。

わざわざ高額なモノやサービスを選ぶ

これも必要のないモノ、
という言い方ができるかもしれませんが

経費になると分かると、
わざわざ高額なモノやサービスを選びやすいという誘惑もあります。

税理士目線からすると
儲かってきてからの交際費はとっても分かりやすくて、

売上を上がってくると、
それに応じて贈答品や接待飲食代の金額もハネ上がりやすくなります。

他に、先ほど例に挙げたPCやデスクも
明らかにオーバースペックでは…?というものを買ったり。

もちろん実態があるなら
経費に入れることは問題ないですし、

最新のモノを使ってみること
洗練されたサービスを受けること

こういったことで得られるものも多くあります。

ただそうはいっても
度を超えると財政面を大きく悪化させる要因になるので、

「どうせ経費になるなら高いモノにしよう」という発想はオススメできません。

保険商品の契約

これも場合によりますし、
少し前に制度改正があったことで以前よりも減ったとは思いますが、

経費を増やしたいがために
高額な保険商品の契約をするというケースもあります。

特に保険契約はちょっと厄介で、
自分を守ってくれるハズの税理士が保険会社と代理店契約していることも多く

税理士の言葉に乗せられて
契約してしまったというのは結構ある話でして。

代理店制度そのものは悪いことではないんですが、

代理店契約をしている税理士を通して保険契約することで
税理士に紹介手数料として結構な額のキャッシュバックが入ります。

(お客様には税理士が紹介した保険会社だけで選ぶメリットは基本ありません)

なので、これに目がくらむと
お客様が必要としていないのに保険契約の提案をグイグイ進めてしまう、という話になりかねません。

「信頼している税理士先生が言うなら」
ということで契約を進める事業主の方が多いですが、

その提案にお客様に対する気持ちがあるかどうかは正直分かりません。

毎月の支払いで自分の首を絞めては意味がありませんから、

加入するにしても、
自分が必要と思う保障の範囲内で検討することを強くオススメします。

お金を残す経営が長期繁栄に

結局のところ、

利益を出して税金をしっかり払う経営が
長期繁栄につながるのは言うまでもありません。

想像以上に利益が出た場合には、
翌期以降さらに売上・利益を増やせるように使っていきましょう。

 

◆編集後記

今日は夜にfreeeの電子帳簿保存法に関するセミナーをオンライン受講してました。

マイク、カメラをオンにしなくても聞けるので参加しやすいですね。

また、今日は初めてカレー鍋に挑戦しましたが
普通の鍋と違って具材に味が染み込みにくく…。

食べているうちにルーを継ぎ足していったら、最終的にはカレーになりました笑