【ペンタブ・液タブは経費になる?】イラストレーターじゃないクリエイターの税務判断

クリエイターの税金・申告関係
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こんにちは!

公認会計士・クリエイター特化税理士の三橋裕樹です!

 

「イラスト描くのは本業じゃないけど、ちょこちょこ使ってるんです」

「配信で使う画面書き込みや、サムネ編集にペンタブ使ってます」

「イラストレーターじゃないのに、経費にしたら変ですか?」

イラストを描くことが本業じゃなくても、ペンタブ・液タブ使うこと、ありますよね!

 

この記事では、イラストレーターじゃなくてもペンタブを経費にできるかについて、

クリエイターさん向けにやさしく整理してみました!

 

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基本の考え方は、「仕事で使っているか」

大前提として、経費になるかどうかは、

「その出費が売上を上げるために必要だったかどうか」で決まります!

「イラストレーターかどうか」はまったく関係ありません。

 

つまり、動画制作者でも、配信者でも、資料づくりメインの人でも、

仕事として必要な道具なら、ちゃんと経費として扱える可能性があるってことです!

 

たとえば、

  • 配信中に手元で書き込みしながらトークを展開している(お絵描き配信や、ホワイトボード的に)
  • 動画のサムネイル画像を手描き要素でデザインしている(文字装飾や演出効果も)
  • 自作の講座スライドや資料に、オリジナルのイラストを使って視覚的に伝えている
  • 液タブで描いたキャラやスタンプ素材を、LINEやboothで販売している

こうした使い方であれば、たとえ「メインの仕事がイラストではない」場合でも、

道具としての経費性はしっかりと認められる余地があります!

 

むしろ、最近では「マルチに発信しているクリエイター」が増えているからこそ、

ペンタブや液タブを仕事の機材として使いこなしてる人、少なくないです。

 

「本業じゃないし…」とあきらめず、「どんな場面で、どんな目的で使ってるか」に目を向けてみると、

経費としての根拠が見つかることもたくさんあります!

 

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「あまり使ってない…」そんなときは按分処理もアリ

ただ、仕事用に買ったけど、

趣味のお絵描きにも使うってこともありますよね!

 

そういうときは、「家事按分(かじあんぶん)」という考え方を使って、

仕事に使っている分だけを経費にするのが基本です!

 

たとえば、こんな感じ👇

  • 液タブ代が4万円、1か月の使用回数8回のうち、2回配信で使った(=25%)
  • この場合、4万円×25%=10,000円だけを経費にする

 

この割合の決め方に厳密なルールはないので、

使用頻度・使用時間・用途の割合など、自分なりの根拠をもとに決めることができます!

ほかには、こんな考え方もOK。

  • 週末(2日)だけ仕事に使用、平日(5日)は趣味 → 約30%
  • 年間で使った回数が20回中8回は仕事 → 約40%

 

税務調査に当たったときにも、

「こういう方法で按分割合を決めました」と言えるような根拠をもとに決めましょう!

 

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高額ペンタブの場合は「減価償却」が必要なことも

本業じゃない場合はそこまで高額なペンタブ・液タブを買うことはないと思いますが、

ペンタブの価格によって、処理方法が変わる場合もあります。

 

具体的には以下のとおり👇

価格 処理のしかた
10万円未満 「消耗品費」として経費に計上
10万円以上(青色申告なし) 「工具器具備品」として固定資産に計上し、「4年」で減価償却
30万円未満(青色申告あり) 「少額減価償却資産の特例」で経費に計上可

 

たとえば、税込11,000円のペンタブなら、その年の「消耗品費」に計上すればOK。

一方、税込165,000円の液タブを購入した場合は、

  • 4年間かけて少しずつ経費にする(減価償却)
  • 少額減価償却資産の特例で、買った年に全額経費処理

このどちらかを選ぶことに。

 

ちょっと手間に感じるかもしれませんが、漏れなく処理するようにしましょうね!

 

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経費化の根拠を強めるために、記録も残しておこう

ペンタブや液タブを経費にしたいとき、

「どんな用途で、どう使ったか」を証明できる材料があると、経費としての説得力が一気に高まります!

 

ただ、難しい証拠を用意するというより、

「使ってる様子を、ちょっとだけ記録しておく」という感覚でOK。

 

たとえば👇

  • 実際に描いたイラストやサムネイル素材
  • 配信中に手書きしている様子のスクショやクリップ
  • SNSやnoteで「ペンタブ練習中!」と添えた画像付き投稿
  • 帳簿や会計アプリのメモ欄に「配信サムネ作成に使用」などの用途メモ

 

こういうちょっとした記録でも、

「この道具は、ちゃんと仕事のために使っていますよ」という証拠になります。

 

とくに「使い始めた時期」や「仕事とのつながり」があいまいになりやすい道具は、

あとから振り返れるようにしておくことが、ほんとうに大事。

 

「いつ」「どんな仕事で」「どのくらい」使ったかをざっくりでも把握できるように残しておくと、

税務調査で突っ込まれたときにも証拠として提示しやすくなりますよ!

 

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Q&A:ペンタブ・液タブに関するあるあるなお悩み

Q. メインは配信業ですけど、経費にできる?

A. はい、使い方次第でOKです!

お絵描き配信や企画、サムネ作成など、仕事に使っている実態があれば経費にして大丈夫!

 

Q. イラストも趣味でやってます。仕事との線引きがむずかしい…

A. その場合は家事按分が使えます!

「仕事でどれくらい使ってるか」を自分で整理して、按分の根拠を残すようにしましょう!

 

まとめ │ペンタブ・液タブも仕事に使ってれば経費になる!

  • イラストレーターでなくても、仕事に使っていれば経費になる
  • プライベート兼用なら、按分での処理もあり
  • 使った記録や用途メモを残しておくと、経費化の根拠が強くなる

うまく活用して、クリエイターさんとしての活動の幅を広げていきましょう!

 

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