【同じ映画を何回も観るのは経費にできる?】資料として活用するクリエイターと税務

クリエイターの税金・申告関係
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こんにちは!

公認会計士・クリエイター特化税理士の三橋裕樹です!

 

「表現や構成を分析したくて、映画を3回観ました」

「キャラの仕草や演出が参考になるから、何度も通ってます」

「推し活も兼ねてるけど、制作の糧にもなってる気がする…」

このように同じ映画を繰り返し観に行くクリエイターさん、少なくないと思います。

 

創作活動の参考資料として映画を観に行くことがあっても、

「何回も観た場合、経費にできるの…?」って気になりますよね。

 

そこで、この記事では、「同じ映画を何回も観に行ったときは経費になるのか?」について

クリエイターさん向けにやさしく整理してみました!

 

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経費にできるかの判断は「仕事のためかどうか」

まず大前提として、経費になるかどうかのポイントは、

その支出が、売上を得るために必要あるかどうかです!

 

つまり、映画のチケット代が経費になるかどうかを判断するうえで、

一番大事なのは「売上に結びつく事業活動に、どう使っているか?」という点。

 

原則として、映画の鑑賞は「趣味や娯楽」として扱われやすい支出なので、

「なんとなく観に行った」だけだと経費にすることはできません…。

 

ただ、こういったインプット目的で観る場合には経費にできる可能性があります👇

  • 映画レビューや考察系の発信をしている
  • シナリオ・構成の参考として観ている
  • カメラワーク・演出の勉強として観ている
  • ストーリーの展開、キャラの仕草・表情など、イラストや演出の資料にしている

 

もちろん、仕事に活かしているなら他の目的でも大丈夫ですが、

  • どんな目的で観たのか?
  • その内容が実際の仕事にどう活かされたのか?
  • あとから見ても説明できる記録があるか?

こうした要素を踏まえて、「これはやっぱり経費だ」と言える場合のみ経費に入れましょう!

 

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「何度も観る」ことに意味があるなら、経費の可能性も

何回も同じ映画を観に行った場合も考え方は同じ!

 

入場者特典があるような作品の場合は、

「その特典欲しさに映画を観に行ったのでは?」と厳しく疑われますが、

繰り返し観に行く必要性をきちんと証明できるなら、経費にできる可能性があります。

 

たとえば、

  • 1回目:全体の構成や流れをつかむ
  • 2回目:キャラクターの動きやセリフ運びを細かくチェック
  • 3回目:特定シーンの演出・感情表現を深く分析する

このように、鑑賞ごとに観点や目的が違っている場合には、

「ただの娯楽」とは異なる目的として、説明の余地が出てきますよね。

 

実際、映画ライターさんやシナリオライターさん、演出に関わる映像系のクリエイターさんの中には、

「1作品を複数回観ることで、作品の内容を深く解釈したり、考察に活かしている」方もいます。

 

つまり、自分の制作に活かす明確な目的と、その成果(コンテンツ)があることが大切です。

 

「なんとなくもう一回観たかった」ではなく、観るたびに得た気づきが仕事に結びついている。

 

そう説明できるなら、「複数回の映画代」も、

例外的に経費にできる可能性はゼロではないと考えます。

 

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注意点:「成果がない・記録がない」はNG

ただし、どんなにインプットのつもりでも、

「仕事に使った実績がゼロ」「証拠が何もない」状態では経費にできません…。

 

たとえば👇

  • 観た感想を何も残していない
  • 実際の制作や発信で使っていない
  • 自分の趣味に合う内容の映画を観ている

このような状態が揃ってしまうと、

「それはプライベートで楽しんだ映画でしょ?」と見られてしまいます。

 

逆に言えば、記録がちゃんとあれば、趣味との境界を説明しやすくなるということ!

 

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経費にするために、記録を残しておこう

映画のチケットを経費にするときには、

こんな記録を残しておくと、説明がしやすくなります👇

  • SNSでの感想・考察・引用ポスト
  • ネタ帳や作品ノートに「◯◯の演出を参考にした」とメモ
  • note記事やYouTubeでの紹介・考察
  • 帳簿に「映像演出リサーチ用」とメモ

 

もちろんこれはあくまで例ですが、

自分が税務調査をする側だったとして「あ、これなら仕事目的だね」と分かる記録を残すのが大事!

 

チケットの半券やネット予約履歴なども、保存しておくのを忘れずに!

 

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Q&A:映画代に関するあるあるなお悩み

Q. 映画を見たあと、SNSでポストしていれば経費にできますか?

A. SNSにアップしたから経費になるというわけではありません!

ただ、仕事に活かす目的で観て、その証拠の1つとしてSNSを活用するのはアリ!

 

Q. シナリオの研究のために3回観ました。「娯楽」扱いされませんか?

A. 目的がはっきりしていれば、回数だけではNGにはなりません。

ただ、「何度も観る必要があったこと」を説明できるように記録を残しましょう!

 

まとめ │ 映画を何度観たかより、「どう仕事に活かしたか」

  • 映画代は、仕事として観たなら経費にできる可能性あり!
  • 同じ映画を何度観たかより「目的と記録」が重要
  • SNS、ネタ帳、ブログ、noteなどに、具体的な記録をしっかり残そう

インプットはクリエイターさんにとって創作のタネになるもの。

明らかに仕事目的と分かる資料代は、きちんと記録を残して経費にしましょう!

 

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