こんにちは!
公認会計士・クリエイター特化税理士の三橋裕樹です!
「Steam Deck OLED買ったけど、経費にできる?」
「ROG Allyをレビュー用に使ってるけど、遊びにも使ってて…」
そんなクリエイターさんも、少なくないですよね!
この記事では、そんなポータブルゲーミングPCの経費判断について、
クリエイターさん向けにやさしく整理していきます!
基本の考え方:「仕事に使っているかどうか」
税務上、経費になるかどうかのポイントは、
その支出が、売上を得るために必要あるかどうかです!
- ゲーム制作・発信・検証など業務目的 → 経費になる可能性あり
- 完全に趣味・ゲーム目的 → 経費にできない
つまり、ポータブルゲーミングPCであっても、
仕事のために使っているのであれば、経費にできる可能性があります!
たとえば、
- ゲーム開発・検証に使用している(異なるプラットフォームでの挙動確認など)
- レビュー・比較・配信に使って収益を得ている
このような使い方であれば、仕事との結びつきが明確なので経費にしてOK!
逆に、
- 「ただ遊びたくて買ったけど、ちょっと配信でも紹介した」
- 「少しだけ検証もしたけど、9割以上プライベートで楽しんでる」
- 「動画に出したのは最初だけで、あとは遊び道具になってる」
こういった場合は、経費として認められない可能性が高いです…。
税務調査の場で嘘をつくと重加算税を課されることもあるので、
自分のなかでも「これは正直プライベートで買ったもの…」と思うときは、
潔く経費から除外するようにしましょう!
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プライベートと混ざるときは「家事按分」で対応
とはいえ、100%仕事用として使っているだけじゃなく、
プライベートでゲームを楽しむときだってありますよね。
そんなときに便利なのが、家事按分(かじあんぶん)という考え方。
私生活と仕事で両方使っているものについては、業務に使った割合だけを経費にできるという処理方法です!
たとえば、
- 週7日のうち、業務用途は3日 → 40%を経費
- 平日は仕事、休日はプライベートで使用 → 70%経費
このように、「仕事にどれくらい使ってるか」を自分で見積もって、その分だけ経費にするイメージ。
按分割合の決め方に厳密なルールはないので、
完璧を求めすぎず、多少割り切って「納得感のある根拠をもとに算定」できれば問題ありません!
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記録を残しておくと税務調査でも説明しやすい
ポータブルゲーミングPCは、
その名前や見た目から「プライベートでゲームするためのもの」と見られやすいアイテムです。
だからこそ、きちんと「仕事用」として使っている証拠を、
日頃から残しておくのがとっても大切!
たとえば、こんな記録を残すことが考えられます👇
- レビュー記事・配信・動画のリンクやサムネイル画像
- 配信設定や検証のメモ、収録中のスクショ
- 帳簿の備考欄に「検証用の端末として使用」などのメモ
- 使用中の写真(PCの画面、周辺機器との接続状況など)
もちろん、これらは一例ですし、すべてを揃える必要はありません。
ただ、税務調査などで確認されたときに、
自分で説明できる状態にしておくだけでも説得力が全然違うので、できる範囲で残しておきましょう!
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価格によっては「固定資産」扱いに注意
ポータブルゲーミングPCは10万円未満の廉価版もありますが、
多少スペックを求めると10万円を超える機種を買うことになりますよね。
購入時の金額によって会計処理が変わりまして、
それらをまとめると以下のとおり👇
価格 | 処理のしかた |
---|---|
10万円未満 | 「消耗品費」として経費に計上 |
10万円以上(青色申告なし) | 「工具器具備品」として固定資産に計上し、「4年」で減価償却 |
10万円以上20万円未満 | 「一括償却資産」として、3年で均等に減価償却(申告の種類問わずOK) |
30万円未満(青色申告あり) | 「少額減価償却資産の特例」により、全額を経費に計上可能 |
たとえば、税込99,000円なら、その年の「消耗品費」に計上すればOK。
一方、税込165,000円のポータブルゲーミングPCを購入した場合は、
- 4年間(48カ月)かけて少しずつ経費にする(減価償却)
- 3年間かけて少しずつ経費にする(減価償却)
- 少額減価償却資産の特例で、買った年に全額経費処理
このいずれかを選ぶことになります。
ちょっとややこしいですが、
あとあと税務調査で指摘を受けないよう、きちんと処理するようにしましょう!
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Q&A:ポータブルゲーミングPCに関するあるあるなお悩み
Q. ROG AllyでSteam配信やレビューしてるけど、経費になる?
A. 収益につながる使い方であれば、経費になります!
配信したときのアーカイブリンクなどを記録として残しておくようにしましょう!
Q. 複数のデバイスを持っていても全部経費にできる?
A. 複数持っていても、「仕事用」として活用していれば経費になる可能性あり!
ただ、「なんで複数持つ必要があるのか」を説明できる根拠は必要です!
まとめ │ ポータブルゲーミングPCでも、経費になる可能性あり
- ゲーム開発、配信、レビュー用途ならポータブルゲーミングPCも経費にできる
- プライベート利用がある場合は家事按分で一部を経費に
- 記録や使い道のメモを残せば、税務調査でも説明しやすい
「ただの趣味では?」と疑われやすい取引ほど、きちんと証拠を残して経費にしましょう!