こんにちは!
公認会計士・クリエイター特化税理士の三橋裕樹です!
「イベント遠征で夜行バスを使ったけど、これって経費?」
「旅のついでに撮影・取材をした場合ってどう扱えばいい?」
そんなお悩みを持つクリエイターさんも、いるんじゃないでしょうか。
この記事では、寝台列車や夜行バスの乗車券が経費になるかについて、
クリエイターさん向けにやさしく整理してみました!
基本の考え方:「仕事のための移動ならOK」
税務上、経費になるかどうかのポイントは、
その支出が、売上を得るために必要あるかどうかです!
- 仕事の一環(現地取材・資料集め・撮影など) → 経費になる可能性あり
- 完全に趣味・観光目的 → 経費にできない
そのため、寝台列車や夜行バスの費用も、
「仕事の移動のため」であれば問題なく経費にできるということ!
たとえば、
- 展示・販売イベントへの参加のための移動
- ロケ撮影・取材のための長距離移動
- 打ち合わせ・取材先が遠方で、夜行利用が必要だった
- 翌朝早い入り時間に間に合わせるため、前夜出発の移動がベストだった
このようなケースであれば、仕事との結びつきが分かりやすいです。
とくに忙しいクリエイターさんだと、
移動・宿泊を兼ねられる手段として、夜行バスや寝台列車を選ぶこともありますよね。
単なるレジャー目的だとアウトですが、
制作・発信・営業・取材などの活動とセットになっている移動であれば、
「旅費交通費」として認められます!
◆おすすめ記事


「交通費」・「宿泊費」の扱いについて
寝台列車や夜行バスの費用には、宿泊代が含まれているようなものなので、
「宿泊費なのか、交通費なのか」の分類で迷うことがあるかもしれません。
ただ、実務上は、全体を「旅費交通費」として計上するケースが多いです👇
例:
サンライズ瀬戸(寝台特急)で東京から高松へ移動した場合
→ 特急券・寝台券をすべて合わせて「旅費交通費」に含めてOK!
ちなみに、移動中のご飯代や飲み物代は、
「仕事をしてなくても必要となるもの」としてみなされ、
一人行動のときは、基本的に経費にならないので注意しましょう!
◆おすすめ記事


「ついでの観光」や「趣味の旅」があるときは?
ただ、ちょっと判断に迷いやすいのが、こんなケース👇
- 旅のメインは観光だけど、途中でちょっと撮影もした
- イベント参加ついでに、1泊して観光地を巡った
- 「いつか行きたい場所」だったので、撮影を理由づけに訪れた
このように、「仕事もしてるけど、楽しんでもいる」という状態って、実はすごく多いですよね。
でも、税務的には「観光や趣味のための旅」は経費として認められにくいのが基本の考え方です。
とはいえ、現地でしっかり発信をしていたり、
作品づくりの一部として素材収集をしている場合、まったく経費にできないわけではありません。
そんなときに使えるのが、「家事按分(かじあんぶん)」という考え方。
たとえば、
- 目的の7割が撮影で、残りは現地グルメなどの私用 → 旅費全体の70%を経費に
「旅全体の中で、どれくらい仕事に使ったか?」を意識して、無理のない範囲で按分すればOK。
逆に、「撮影はほんのついでで、9割観光でした!」という場合には、
無理に経費にせず割り切る判断も大事です!
◆おすすめ記事


経費にするなら「記録を残すこと」がとても大事
寝台列車や夜行バスを仕事のために使ったときは、
「これは仕事として必要な移動でした」と説明できる証拠があると、説明しやすくなります。
とくに、旅先での撮影・取材・イベント参加など、
一見するとプライベートにも見えやすい行動ほど、きちんと記録に残しておくことが重要!
記録として有効なのは、たとえばこんなこと👇
- 旅程の中で「どこで何をしたか」をメモしておく
- イベントやロケのスケジュール表(ざっくりでもOK)
- 作品・SNS・YouTubeなどへの投稿URLやスクショ
- 帳簿に「移動・撮影のための交通費」と明記しておく
「この日程でこういう目的があって移動しました」という流れが見えると、
税務調査で「利用の目的」を聞かれても説明がスムーズになります。
逆に、移動だけしていて何も発信や制作につながっていない場合、
「それはプライベートの旅行なのでは?」と判断され、経費として認められない可能性も…。
かんたんな日記メモやスケジュール管理アプリの記録でも、残せる範囲で構わないので、
「あとから見返して説明できる」状態にしておきましょう!
◆おすすめ記事


Q&A:寝台列車や夜行バスに関するあるあるなお悩み
Q. 寝台列車で移動したあと、観光もしたら全額は経費にできない?
A. 全額は経費にできない可能性があります!
観光目的もある場合は「家事按分」で仕事分だけを計上するのが基本!
Q. 旅先で発熱して予定をキャンセルしたとき、交通費はどうなる?
A. その旅が仕事として成立しなかった場合、経費として認められない可能性も…。
ただ、キャンセル理由がやむを得ない場合は経費として処理したうえで、
税務調査の時には「きちんと理由を説明する」という対応方法が現実的かと考えます!
◆おすすめ記事

まとめ │ 寝台列車や夜行バスも、目的が仕事なら経費になる
- イベント参加や現地調査など、仕事目的の移動なら経費にできる
- 観光と混ざるときは「家事按分」で一部だけ計上
- 移動の目的や記録を残しておくと安心
仕事とプライベートの線引きをきちんとしたうえで、経費にしましょう!
\ 旅行っぽい支出も、経費にできる? /
夜行バスや寝台列車の費用、仕事目的ならちゃんと経費にできます!
境界があいまいで悩む支出も、クリエイター特化の税理士がやさしくアドバイスします!