こんにちは!
公認会計士・クリエイター特化税理士の三橋裕樹です!
「副業で継続案件をいただけるようになったけど、そろそろ独立した方がいいのかな…?」
「ある程度お仕事は取れるようになったけど、会社を辞めるのは不安です」
「フリーになるときの判断基準って、どこにありますか?」
たまに、副業をしているクリエイターさんからこんな相談をいただきます。
そこでこの記事では、副業で独立するときにチェックしておきたい5つの判断ポイントを、
クリエイターさん向けにわかりやすくまとめていきます!
① 最低でも「生活費の7〜8割」の収入が目安
まずひとつ目は、「副業の収入でどこまで生活できるか?」という視点。
独立するなら、収入がそのまま生きていくためのライフラインになるので、
ここが一番シビアかつ重要なポイントです。
具体的には、このくらいを目安に考えてみましょう👇
- 副業収入が生活費の7〜8割以上を、半年〜1年くらい継続して得られているか?
この基準を完全には満たせていなくても、
「安定的に継続して稼げているかどうか」がとても大事です。
逆にいうと、
- たまたま1〜2ヶ月だけドカッと売上があった
- 受注はたくさんあっても、原価や経費ばかりかかって利益は少ない
- 案件ごとの収入にバラつきが激しい
という状態なら、もう少し副業で様子を見ながら基盤を整えたほうがいいかもしれません。
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② 案件が一時的なブームじゃなく継続性があるか
あるとき副業で一気にお仕事が増えてくると、
「このまま独立したら夢の生活が手に入りそう!」という気持ちにもなりますよね。
でも、冷静にチェックしておきたいのが、
「そのお仕事の波は、本当に継続して続くものかどうか?」という点です。
たとえば、
- 単発の依頼がたまたま集中しただけ
- 知り合い経由の依頼が偶然重なった
- 1つのプラットフォーム(Skebやココナラなど)からの依頼に偏っている
- SNSでバズったけど、自社サイト経由の依頼は少ない
こういった状態だと、いま売上が伸びてるからといって今後も安定するとは限らないので、
少し悲観的に判断したほうが無難です。
逆に、
- 複数のクライアントと継続的な取引がある(特定の取引先に依存してない)
- SNS・紹介・自社サイトなど、複数の入り口から継続して依頼連絡がある
- 契約期間が長かったり、リピート発注の実績がある
など、「仕事の入り口が分散されていて、かつ繰り返し依頼が来ている状態」であれば、
独立後も継続的に収入を得られる可能性が高いです!
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③ 事務作業や会計・税金処理に対する耐性
独立すると、「時間も場所も自由」にはなります。
でもそれと引き換えに、自分でやらなきゃいけないことも、売上が上がればその分増えていきます。
たとえば、
- 確定申告や帳簿管理(会計ソフトや領収書整理)
- 見積書・請求書の発行、振込の確認や催促
- スケジュール管理や納期調整、打ち合わせの調整
- 万が一のトラブル対応やクレーム処理
このような、「作ること」とは別の裏方業務も全部自分でこなす必要があるということ。
この部分がストレスになりすぎて、
- 制作に集中できなくなる
- お金やスケジュールが崩れて生活が不安定になる
ということも、決してめずらしくありません。
もし、
- 数字や書類が苦手すぎる
- 金銭面の自己管理がまったくできない
- 毎月のお金の流れがぼんやりしてる
という状態であれば、今すぐ独立に踏み切るのではなく、
副業として経験を積みながら徐々に慣れていくか、税理士に一度相談してみるのがおすすめです。
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④ メンタルと生活リズムの安定させるための自己管理
会社員から独立すると「時間や体の拘束」がなくなり、働き方の自由度は高くなるかもしれません。
その一方で、生活リズムやメンタルを自分で守る力がかなり求められるようになります。
たとえば、自分のペースをつかめるまではこんなことが起こりがち👇
- 夜型になりすぎて朝起きられない
- 仕事とプライベートの境界が曖昧になって休めなくなる
- 感情の浮き沈みで集中できる日・できない日がバラバラ
- 相談相手がいなくて、孤独感や焦りを抱えがち
とくに在宅で働いていると、
周りから声をかけられることがない分、自分で仕切らないとズルズル崩れてしまうことも…。
だからこそ、「毎日朝起きて、一定時間作業して、夜寝る」
そんなごく普通のことが安定してできているかどうかは、実はものすごく大事なんです。
もし副業中に、
- 納期を守れないことが多い
- やる気にムラがあって作業が進まない
- 仕事があるのに気持ちが乗らず、先延ばしが習慣化している
ということがあるなら、
まずは副業のまま、スケジュール感や働き方のリズムを整えるのが先かもしれません。
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⑤「なぜ独立したいのか?」が明確かどうか
収入も安定している、案件も継続している、生活リズムも整っている。
それでも、独立する目的がないと、なんだか虚しく感じてしまいやすいです。
一見、外から見たら順調そうに見える人でも、
- 「この働き方でずっとやっていけるのかな…」
- 「会社員のときの方が充実してたかも…」
- 「本当にやりたいことって、なんだっけ?」
と、不安が押し寄せてくることも少なくありません。
とくに、もともと大きな企業に勤めていたようなクリエイターさんであれば、
個人事業ではとうてい請け負えない規模・予算の案件のほうが、やりがいを感じるかもしれません。
逆に、
- 「もっと自由に作品を作りたい」
- 「フリーだからできる表現を試したい」
- 「スケジュールや人生設計を自分で決めたい」
- 「体調の問題で、フルタイムで働き続けるのは厳しい」
- 「家族との時間を大切にしたい」
などの前向きな理由がある人は、独立後もブレにくく、長く続けやすいです!
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Q&A:独立に関するあるあるなお悩み
Q. 会社員のままでいることはリスクだって聞くけど…?
A. たしかに、会社員の収入だけに頼っているのであれば将来的なリスクは高いです。
でも、お給料のほかにも収入を確保する手段をすでにつくれているなら、
無理に今すぐ独立する必要もないと考えます。
Q. 開業届っていつ出すべき?
A. 継続的に仕事を受けていて、「事業としてやっていく意思」があれば提出タイミング!
ただ、「反復継続してビジネスをしてること」「利益が出ることが見込まれるビジネスであること」、
この2つを満たせない場合は、開業届を提出しても、「雑所得」とみなされる可能性があります。
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まとめ │ 5つの判断軸で、独立のタイミングを考えよう
- 収入・案件・生活リズムが安定しているかをチェック
- 事務処理への耐性やメンタル管理も重要な判断材料
- 「なぜ独立したいのか?」が明確になると、やりがいを感じやすい
\ 独立のタイミング、悩んでいませんか? /
「いつか独立したいけど不安」「収入や税金のことで頭がいっぱい…」
そんなお悩みがあるときは、クリエイター特化の税理士に気軽に相談してみてください!